空の蒼さを 見つめていると

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21th Century 週記 Art Cinema Comics Novel Word 小野不由美 
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1999年10月

10/31

 昨日観た映画について。

 

Cinema レオス・カラックスポーラX

 レオス・カラックスといえば、前作の「ポンヌフの恋人」を観たのが、今の会社に入社する前々日の3/30だった。ということは即ち、今回の新作との間に、それ以降の8年にも渡る社会人としての人生が横たわっているのかと思うと、非常に感慨深い。

 その間は、映画を日常的に観ることなど全く不可能となった月日でもあった。学生時代と社会人になってからでは色々なことが変わってしまったわけだが、年間で映画を観る本数はその中でも、最も変化してしまったものに違いない。(200→7、くらいだ(^^;)

 ところで、そんな私の感慨をよそにカラックスは全然変わっていなかった(^^; 駄目な男が周囲を巻き込んでどんどん駄目になっていく(笑)という、「ポンヌフ」と同一の展開。


 結婚間近の婚約者(従姉妹)がいて、作家としての処女作も評判が良い、高名な外交官だった父から相続したシャトーに住んでいる、いわば順調満帆な暮らしを送っていた主人公が、身の回りに現れた謎の女性が東欧で育った彼の姉だということを知り、今までの全てを捨てて彼女と共に暮らし始めるのだが…

 日本の私小説作家で、昔「破滅型」と呼ばれるような迷惑な作家がいたけど、まさにアレ。堕ちていく話。後半、主人公達がセーヌ河畔を歩いている場面で、太宰とかだと入水しかねないな、とか考えてたら、果たしてその後、姉の方が関係を苦にして飛び込んじゃうし(笑)

 そういう世間知らずの坊ちゃんが周りを含めて不幸になる、という話には私は全然共感出来ないし、多分、他の人も普通そうだと思うのでお奨めは出来ず。「ポンヌフ」までは、話はともかく、斬新なイメージが随所に溢れていたので、とにかく必見!な作家だったのだが。

 勿論、ラストの破局でまたしてもガラスが割れることに注目し、第一作「ボーイ・ミーツ・ガール」のラストシーンから続く、カラックス映画におけるガラスの割れる場面とその「世界」の象徴性について、ラカン辺りを引用しながら分析してみせる、というような批評が、シネフィルとして気の利いた、いわば作法として機能していた時代を思い出したりもする。けど、もう、そういうのは面倒だから良いです。

 でも、最初に「汚れた血」を観て、私達にとってリアルな「今の映画」だと感動した時の記憶は今でも鮮明。あの記憶がある以上、これからもカラックスの映画は観に行くことになるのだろう。

 この映画も「姉」が「汚れた血」のジュリエット・ビノシュくらい魅力的だったら、主人公の行動含め、全てを納得出来ちゃうんだけど…

 

 買ったもの。

 Comics。黒田硫黄「大日本天狗党絵詞」2〜4巻菅野博之「地球防衛企業ダイ・ガード」1巻星野之宣「宗像教授伝奇考」6集内藤泰弘「トライガン・マキシマム」3巻。それと、ソニーマガジンズ版の冬目景「僕らの変拍子」「ZERO」。黒田硫黄つながりの、COMIC CUE

 CD。椎名林檎本能」、鈴木祥子この愛を」、佐藤康江jasuen」。

 

10/30

Drama (book) サミュエル・ベケットゴドーを待ちながら 「何年も未読のままの単行本」を減らそう月間 その4冊目

 不条理劇の古典として、非常に有名な作品。で多分、タイトルと内容だけはすごく有名なのに、実際に読んでいる人はいないという作品の一つ。何せ、ストーリーがほとんど無い。とある道端で、二人の浮浪者がゴドーという人物を待ち続ける、要約するとそれだけ(笑)。

 とはいえ、いわば「ハムレット」のように、再解釈、再構成を誘って止まない作品でもある。従って、鴻上尚史のデビュー作の「朝日のような夕日を連れて」のような、ポスト「ゴドー待ち」な作品が、日本でも80年代以降、小劇場の作品として溢れていた記憶がある。

 などと、他人事のように書いているが、実は私も高校の時に、書いてみたことがあったりする(汗 ちなみに、それはこのようなもので(^^;

 とはいえ、オリジナルは今まで読んだことが無かった。せっかくだから一度読もうと買ってから、9年も本棚で寝ていた(^^; で、読んでみると、やはり面白い。これって、観た方が面白いのだろうな… そういえば、第三舞台の芝居も実際に見る機会は無かったのが残念…

 

10/29

Novel マーク・トゥエイン不思議な少年 第44号 「何年も未読のままの単行本」を減らそう月間 その3冊目

 マーク・トゥエインといえば勿論、トムソーヤやハックルベリ・フィン達の明朗な冒険物語の作者として有名だが、晩年にペシミスティックな作品を書いたことでも知られている。特に、「不思議な少年」という小説は、その薄さもあって(笑)岩波文庫を少しでも囓ったものなら誰でも読んでいる作品だと思う。十代の私も、そのペシミスティックな内容に深い共感を覚えたものであり、非常に好きな作品の一つである。

 それだけに、以前、この本が「
本作品こそがマーク・トゥエインの手による真作である」との帯付きで店頭に置かれているのを見た時には驚いた。あとがきでの注釈によると、あの「不思議な少年」は何と、彼の伝記作家と出版社が彼の死後に残されていた未完成原稿を勝手に編集して出版してしまった「偽物」なのだという。で、自筆原稿の分析過程の中で発見されたテクストの一つが、この「第44号」らしい。

 私達が良く知っている「
不思議な少年」とほぼ同じなのは「最初」と「最後」だけ。あとは、かなり違った物語が展開されている。人間ではない「不思議な少年」が主人公の少年の前に現れて引き起こす騒動という点では同じなのだが、トラブルを解消するために、彼が、登場人物達の「複製」を拵えて、その結果、オリジナルと複製が争う辺りの悲喜劇はむしろSF的な展開と言えるかもしれない。特に、主人公が自分の複製と同じ少女を巡って恋の鞘当てをする辺りは、言ってみれば「うる星やつら」的な、ドタバタの面白さだ。

 しかし、「偽物」のペシミスティックな世界観は今なお優れて現代的であるのに対し、こちらはその時代のある種の「風刺」の面白さに留まっているに過ぎない、というのが正直な感想。こうなれば、近日中にもう一度、「不思議な少年」の方を読み直さずにはいられない。

 

 ところで、前回のページですが、皆色々書いているものだな…と自分のことはともかく人のページを感心しながらチェックしてみたり。そんなわけで、対抗意識が刺激されたので(^^; 私も、Comicsのreview pageを独立して開くことを決心しつつある今日この頃。

 多分、本棚にあるものの紹介、みたいな、非時事性に溢れた(笑)レビュー集となる筈。作家一人につき一冊、という方針なのですが、内容を作者寄りにするか、作品寄りにするかでまだ悩んでいる状況。というか、一番問題なのは「それをいつ書くか」ということであるのは言わずもがな。

 まぁ、何にせよ、多分、日記の方では相変わらずお茶を飲んでいるだけ、だと思う(^^;

 

10/27

 早帰り。といっても、仕事自体はいつも通りあるわけで、気分転換に自分でお茶を淹れることが出来るくらいしか、他の日と違わないのだが。

 

Tea 小山園「しずおか 秋摘み新茶」 750円/25g(多分)

 浜名湖のホテルの土産物コーナーで買ったもの。今まで、秋摘みの新茶なんてものが有るとは知りませんでした(^^; さっぱりとした薫りの新鮮さとほんの少しトロッとした飲口がなるほど新茶という感じ。日本茶も(普段は余り飲む機会はないけど)新茶は美味しいよね。…でも、気が付くと甘みが足らないのが、物足りなかったりして。お茶の味の基準が、いつの間にか、かなり中国茶に移ってきているような。

 そんなわけで、暫くしてからまた白牡丹などを飲んでいたりして。このお茶の場合、思い切って70度近くまで温度を落としたお湯でゆっくり淹れると、まろやかで飲みやすい、甘いお茶になるのだった。

 などと気分転換?ばかりやっていて、仕事は進まないのが、早帰り日の実態。

 

 ところで、同じく気分転換に、ちょっとネットを覗いていて、こちらで、Comic系のページとして捕捉されていたことに始めて気付く(^^;;; ほとんどComic系として見られたことが無いHPなので(多分)、結構嬉しいんですが、もし、このページ経由で来た人がいたら、お茶の感想しか書いてない日記に失望すること請け合い。

 

10/24

 特に、何もなし。仕事の合間に、昨日買い足してきたお茶を飲んでみたくらい。

 

Tea レピシエ「碧螺春一級」(ピーローチュン) 700円/25g

 龍井と並ぶ中国二大緑茶、なのだそうだ。こちらの方が甘め。完璧に淹れてないせいか、すごく美味しい、という程までは思わなかったのだが…

Tea レピシエ「黄金桂特級」(ファンチンクェイ) 300円/25g

 これは、あれだ。伊藤園の「金の烏龍茶」のhotそのもの。当たり前といえば当たり前だけど。

 

 何となく「報道特集」のマンモス復活プロジェクトのレポートを見てしまう。そういえば、永久凍土からマンモスを掘っているというのは前にニュースで見た気もするのだが、現代にマンモスを蘇らせるという、ジュラシックパークな計画(年代は全然違うが)が真面目に進行しているとは知らなかった。何でも、復活させたマンモスが生活する場所まで既に用意されているらしい。今回、発掘されたのは皮の一部だけなので、復活方法としては当然、精子を使うのではなく、DNAをゾウの細胞に注入するわけだが(DNAが採取出来れば)、今回はともかく、実現する日は案外、遠くないのかもしれない。

 そうして、この試みが成功した時、自分だけこの時代に生まれてきてしまったマンモスは、自らの孤独さをどう感じるのだろうか…



 ところで、そこまでして、どうしてマンモスを復活させたいのか、よく分かんないんですけど。マンモス牧場でも作りたいのかしら? (←あの「ギャートルズ」の骨付き肉ね(^^;;;)

 

10/23

 買い物Day。

 Comics。安永航一郎「火星人刑事」2巻竹谷州史「PLANET7」2巻大石さとる「空からこぼれた物語」。それと、純粋なギャグマンガが最近、不足気味のような気がするので、久米田康治「かってに改蔵」1,2巻も追加。

 CD。目的の、椎名林檎のNew Singleは、まだ発売日前だった(T T) 仕方ないので代わりに、丹下桜「Neo-Generation」佐藤康恵愛について」(アルバムを買った筈が、間違えてマキシシングルを買っていた)、あと何か懐かしくてシンディー・ローパーのベスト。

 などと買ったものを並べると、以前の日記のようだ。

 

Novel 村上春樹レキシントンの幽霊

 村上春樹を読むのは、本当に久しぶりだ。考えてみれば、大学卒業後、読んだ記憶が全くない。読んだ長編といえば「ダンス・ダンス・ダンス」までだし、短編集も多分「パン屋再襲撃」辺りまで。だから、この短編集が3年前に出たことすら覚えていない。別に、「卒業」したとかそういうわけではない。「ねじまき鳥クロニクル」などは、ちゃんと単行本で1,2巻を当時購入しているくらいなのだ。しかし、「ねじまき鳥」含めて、社会人になってから今まで、村上春樹を読む時間を(精神的に)見出せなかったのだと思う。

 今回、文庫版を手に取ったのは、その薄さにこれくらいなら大丈夫だろうと判断したから。だから、私にとって、村上春樹リハビリ第一作に当たる。

 作品の中では、一人の男の人生を淡々と描く「
トニー滝谷」が一番気に入ったのだが、最も興味深かったのは「めくらやなぎと、眠る女」。昔の短編集「蛍、納屋を焼く、その他の短編」に納められている「めくらやなぎと眠る女」をショートバージョン(前回比40%減量)に作り直した(題名は一文字増えているが(^^;)のことで、読んでみると筋は何となく覚えているものの印象は何だか違う。

 気になったので、本屋で、旧バージョンを立ち読みで再読。なるほど、新では「僕」は病院の食堂でコーヒーだけを注文しているのに、旧ではパンケーキも頼んでいるばかりか、コーヒーもお代わりしている(笑) それはともかく、かなり手が加えられていて、別の作品と言った方が良いという気が。昔の村上春樹の作品の特徴とされていた、数字へのやや異常な執着とか、過去が思い出せないこととか、本題には触れようとしない反面、トリビアルな話題が冗長に続くとか、そういった点が抑えられていて、全体に無駄のないあっさりとした文章になっている。

 当然かもしれないが、比較すれば、新しい方が明らかに出来がよい。勿論、逆に失われてしまったものも多い、とは思うのだが。

 

Magazine 広告批評」1999.No.231 10

 というわけで、「レキシントン」と一緒に確保しておいた、この雑誌での村上春樹ロングインタビューを読んでみる。思ったより、饒舌なのに驚く。そうか、村上春樹ももう50歳になるのか… ともあれ、次はどこから始めたものか。「スプートニクの恋人」か、やはり「ねじまき鳥」か。「ねじまき鳥」なら「パン屋再襲撃」内の原型から読み直すべきかもしれないし…

 

 あ、書き忘れていたが、金木犀の香る季節と言えば、加納朋子の新刊!というわけで、今年も幸いにして本屋で発見。「沙羅は和子の名を呼ぶ」というタイトル。読んだことがあるのは、他のアンソロジーに納められていた「黒いベールの貴婦人」と「橘の宿」ぐらいかな。全然、関係ない話なので、今回はさすがに連作ではなく、単なる短編集のようだ。その点はちょっと残念かも。

 

10/22

 ようやく、週末。やれやれ。

 

Comics むらかわみちお雪蓮

 少し前に購入した雑誌というか画集の「FLAT」の中の作品。「FLAT」は、もともと安倍吉俊古街」が目的で買ったのだが、むらかわみちおが久々に読めるなんて、お得な気分。むらかわみちおらしい、登場人物の様々な表情の美しさを見ているだけでも、もう至福(^^)

 ところで、結婚指輪は「廻りながら人を締めつける共同のカルマ」の一種だとして、そういったものからの解放を唱えている辺り、いかにも彼らしい作品のような気もするけれど、昔の単行本の短編では、指輪を天使の輪だとか言って祝福してなかったっけ?

 

10/17

 ぴんぽ〜ん。X4回。………。(裏に回ってみる) あうっ、電気のメーター、回ってない……

 帰ってきても、仕事を始める気力が湧かないので、昨日やっと買ってきた「十兵衛ちゃん」のVol.3を見てしまう(^^;; で見終わってから、とびっきりの紅茶を淹れて、気分が少しまともに戻ったので、ようやく始めたのに、気が付くとこんなものを書いているし。

 

Tea レピシエ「ウバ・ハイランズ・クオリティー」 600円/50g

 上品な味わいが、上質のお茶だというのを実感させる。ただ、甘さと薫りの濃厚さという点では、あの紀ノ国屋のウバには敵わないような。レピシエとマリアージュフレールのウバの一級品よりも美味しいとは、恐るべし紀ノ国屋!

 

 行って来た住宅地は、下っていくその先に、七里ヶ浜が広がって見えるという、いかにも湘南というような場所だったのだけど…

 

10/16

 昨日の私。とある先の、電話が不通。行ってみると、そこには張り紙が…

 う〜む、このパターンに遭遇するのは2度目。というか、先月に引き継いだばかりの先で、いきなり出るかという。しかも、泣きっ面に蜂、というか、更に洒落にならない展開になりそうだ、というわけで、その解決策も含め、明日、その社長の家に行ってみる予定なのだが、果たして…



 それはそれとして?今日は、本社で試験(T T)。ちなみに、今年もカツサンドのみ(笑) しかも、来年からは、午前中の英語は廃止するらしい。ということは、午後のみ=カツサンドすら廃止、だ。私は、今年が最後の試験なので、関係ないけど。

 今年の試験は「受ける」という意味しかないので、惰性そのもの。22階の窓からは、国会議事堂がよく見え、もしクーデターでもあったら、配置された戦車とかを見るのに、ここは絶好のロケーションだとか、押井守の映画でも無ければ有りそうもないことを受けている間、ずーっと考えていた。

 

Magazine ROCKIN'ON JAPAN.11月号」。

 椎名林檎特集、というわけで、全21曲解説のロングインタビュー&撮り下ろしの写真。で、荒木経惟による、その写真は、何故か、看護婦のコスプレ(笑) 今度のシングルのジャケットもそうらしいけど。ちなみに、看護婦の制服は本人が所有しているものを持参したらしい(^^;;;

 

 あっ、TAGROの新刊がまた出てる(^^;

 

10/9

 三連休。なので、ちょっとだけ(笑)強気。ということで、ようやく、あれを観に出掛ける。

 

Cinema ウォシャウスキー兄弟マトリックス

 久々に、観ている間中、他のことを忘れ去るほど没頭し、かつ見終わった後、何も残っていない(笑)という、見事なアクション映画。誰が観たって「Ghost in the Shell」に似過ぎな作品だが、胡蝶の夢というテーマについては、押井守が「目的」なのに対し、こちらはあくまで「手段」。その辺の違いが、エンターテイメントということなのか(←褒め言葉)。少なくとも「必見!」という言葉がまさに該当する映画。

 どうでも良いが、この世界(マトリックス?)の住人って皆せっかち過ぎ(^^; いきなり、何でもかんでも二者択一を迫るなよなという。

 ところで、青と赤のどちらかのドロップを選ぶ場面で(ここでも、二者択一だ(笑))、「メルモちゃん」を思い出した日本人は、何%位いるんだろう。

 

Comics TAGROMAXI

 巻末の「LIVEWELL」、傑作。TAGROといえば、最初の単行本を衝動買いした時に、そのセンスの良さに驚いて、人にも(秘かに(^^;)薦めていた作家だけに、非常に嬉しい。マンガ読みの楽しみって(マンガでなくてもそうだけど)、こういう、自分は間違ってなかったという(笑)、根拠のない自己満足が大きかったりするわけなので。他の作品は、前回同様、ちょっとズレたおかしさが光るコミカルなものが中心。思っていた以上に、絵柄と間口の広い人のようなので、更なる変化と飛躍を次に期待しつつ。

 

 あと、今日はとりあえず「FLAT」を確保したのと、「雪之丞」だったり「まてぃっく」だったりを買ってみたり、ってどっちも「メイドさん」じゃん(笑)

 #「まほろまてぃっく」の減算カウンターは確かに切ないです。ちなみに大昔の克・亜紀はっぴぃ直前」にも、入試まで…日という減算カウンターが描かれていた、て誰も知らない。



 そうだ、そういえば最近、日記上でComicsについては余り取り上げていない気がするので、せめて読んだものくらい。

 六道神士「エクセルサーガ」5巻紫堂恭子「癒しの葉」5巻細野不二彦「ギャラリーフェイク」17巻麻宮騎亜「コレクター・ユイ」1巻別天荒人「プリンス・スタンダード」2巻

 手堅い作品しか読んでない、ていうか、そもそも読んでいる数が前よりも少な過ぎ。私は基本的に、Comicsは自分の部屋でしか読まないのだけど、部屋にいる時間=仕事している時間となりつつ有るので…(T T)

 内容とか出来とかには触れる必要もないような作品ばかり?なので、一つ一つについては書かないが、個人的には、「紅の流れ星」なエクセル嬢がツボを押したというか。あと、良い意味でデタラメさが増した「プリスタ」のあの三姉妹の名前って、ズボンとスカートだったのかとか。



 などと現実逃避しているのは良いが、実はこの三連休、週末の試験の勉強と、(当然)仕事が主眼だったりして。…明日はどっちだ。

 

10/3

 浜名湖畔の地元私鉄系某エンパイヤなホテルでの一泊二日の合宿から帰還。



 そんなわけで、今、手元に有るのはあの「夜のお菓子」。ついでに言えば、放置されたままの仕事も有るけど。感想としては、ラジオ体操第2はよく覚えていなかったとか、色々あるのだけど、結局、例によって「以下省略」。

 ともあれ、本人解説付きな、全曲披露のナイトショー??が凄く良かったこともあって、「I」というアルバムが割と好きになった旅行だったかと。

 

10/1

 今週読んだもの。

 

Novel 近藤史恵凍える島

 デビュー作が文庫化されるなんてタイムリー。

 真夏の孤島に出掛けた男女が遭遇する連続殺人。どうしても「
夏と冬の奏鳴曲」を連想してしまうが、こちらは、ある意味では正統的。しかし、正統的なミステリにも、この小説のバックグラウンドな文化=歌舞伎とか文楽とかにも、あんまり興味ない私としては… ミステリ的には無理があるような。消去法ではこの解しかないとしても。ま、孤島の殺人事件という発想自体に無理があるというべきなのかも、だが。

 

Novel 山田正紀神狩り

 エンターテイメントとしての切れ味の良さは、高校時代のとり・みきが「天才だ!」と感嘆したというのも頷ける、作者23歳でのデビュー作。とはいえ、とり・みきが読んだのは未完のままの雑誌掲載時(良いところで終わっている)で、完結したところまでを読むと、結局それだけ?とツッコミを入れたくもなる。

 言語の論理レベルの違いから、理解出来ない、レベルの絶対的に違う存在を措定する辺りの展開は、非常にぞくぞくするのだが、その後が続いていない。抽象的に尖った設定と、息切れしてしまう物語展開。いかにも「日本のある時期のSF」という感じ。ハルキ文庫は、そういう作品を熱心に復刊し続けている。そういう黄金時代の日本のSFの良さというのも分からなくはないが、正直言って、そんなものを今さら読む暇など私には無い。

 ところで、日本のSF系作家での、キリスト教の神というか、ヤハウェ等の一神教の神に対する憎悪の系譜というのは、前から不思議なのだが。最近だと、
田中芳樹なんかが極端な例。しかも、それがとてもステレオタイプな悪役の振り方なので、作品の世界自体も、薄っぺらいというか安っぽくみえてしまうのが気になる。この作品もそういう意味では、日本人しか書かないような「神」、だと思う。


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