今日は中々忙しい。ガウディ巡りである。まずRenfeに行き、ケン案のSRの是非を聞く。長い努力の末、指定を取るか、そのまま乗るか、どっちかだということが分かった。
一体SRとは何だったのだ、未だに分からない。次にカサ・ビセンスを覗いてから銀行に寄り、カサ・ミラの案内時間に飛び込む。
外見も、深海の底のような昨夜の様子とは大違いだと思っていたのだが、中は更に驚き。この建物が内側に、こんな青空を抱え込んでいたとは(今日が快晴なのに感謝、初めてバルセロナの空を見た)。この時ようやく 、中沢新一の文章の意味を実感する。4の深さ。上を仰ぎ見ていると、まるで下ヘ向かって落ちていくように感じる。押井守の「Beautiful Dreamer」のように。落ちていく、落ちて行く、海の底へ、空の中へ・・・
その後、視覚の遊園地とでも言うべき屋上を見て、次はグエル別邸を目指す。が、そろそろ体が持たなくなってきたので、エル・コレテ・イングレスでサンドイッチを買う。
さてFinca Güell。この門はひたすらかっこいい。大きなドラゴンが(結構、立体的)のたうち回っている。屋敷を学生が図面に直していた。architectの卵?
その次はコレジオテレシアーノだが、30分もムダ骨を折る。Informationで教わった場所が違っていたらしい。どうにも見つからないので、あきらめてベレスガードを目指す。ここでも同様のことが起こるが、幸い、今度はたどり着く。海が見える邸宅という感じで(魚のタイル)、なるほど、バルセロナは海の街だと思う。
さて最後はグエル公園。今度はすんなりと着く。おとぎの国のような(月並みな言い方?)デコレーションに嬉しくなってしまう。にこにこと写真を撮っていると、遠足で来たらしい地元の小学生 達が 、撮ってくれと大騒ぎ。
カメラを構えている間に、すぐ目の前まで一杯になって押し寄せるので困ったが、何枚か撮ると、私の名前を聞いて(繰り返してみようとするのだが、 最初の子音が抜け落ちてしまう)、自己紹介を始めてくれたのは嬉しかった。昨日のChinoとは大違いだ。この元気な小学生集団は、先生が帰りの招集をしたので去って行ってしまったが(その時も「グッバイ、グッバイ」と非常に騒々しい)、時間があったらもっと何か話せたかもしれない。
とりあえず、この気さくな子供達に会って、更に気分が良くなり、やたらと写真を撮ってしまう。なるほどバルセロナというのは晴れると気持の良い街だ。公園からの景色はちょっと大磯あたりを連想したが、少し違うかな。こんな温暖な気候の元に(まるで神奈川)どうして天才がこう沢山生れるのだろうか?
・SR …この旅行中の最大の疑問。ずっと悩んでいた。『ユーレイルパスを持っている限り、追加料金は不要だが、SRなる予約は必要』というのがガイドブック等の説明。しかし、そんなものを知っている国鉄職員はとうとう現れず… 今、考えると、ガイドブックが嘘を吐いていた、というのが、一番可能性としては高い(今のガイドブックを見ると、SRなんて物は一言も載っていない)。
・「Beatiful Dreamer」 …ラスト近くの、落下シーンを想起のこと。
・天才 …ガウディの他にも、ミロとかピカソとかカザルスとか、芸術家の街であることは間違いない。
写真:2 Barcelona(Gaudí), Montserrat, Valencia 観光案内:バルセロナ スペインの地図:small(日本語) small large