モンセラ詣でである。スペイン広場からのカタルーニャ鉄道で9時10分発。したがって、少し気合を入れて7時に起きたが、実際のところ、少し早かった。電車はとろとろ1時間走って、モンセラに着く。そこから又、1932年に作ったとは信じ難い、長いロープウェイに乗ると、もう、あの岩々の下である。
やはり、すごい。もこもこ。こんな景色があって良いのかと思う。何となく、人の形にも見える。まるで巨神兵だ。それにしても、こんな山の中腹に修道院を建ててしまうとは(それも12世紀に)、何と言って良いやら。キリスト教にも山岳信仰的なニュアンスが有るのか?
カテドラルの中で皆と同じように座っていると、ミサが始まった。最初の内は、やった、luckyとワクワクしているが、とにかくミサというのはやたらと立ったり座ったりするので 、途中で飽きてくる。最初に配られたコーラスの楽譜はもらえるのかと思っていたら回収されてしまい、さっさとしまい込んでしまえば良かったとか、見えを張らずにパンをもらいに行けば良かった、とか思う。
てっきり正面にあるのを「黒いマリア像」だと思い込み、本物を見ないで帰る。まぁ、見たかったのは岩だったから、良いか。
外に出ると、霧雨が降っていて困るが、特産のヨーグルトのようなチーズ(Matoというらしい)を食べて、下に降りる。1時30分に帰りの電車。乗っている間、暇なので 、日本に帰ってからのことが急に心配になったりするが、それはとりあえず無視することにする。
2時40分、バルセロナ、シウダデラ公園へ。公園の周りはちょうど再開発中で、少しばかりパトレイバーを連想する。やはりオリンピックのため、なのだろう。動物園は結構期待したのだが、白いゴリラがもの珍しいというだけでつまらなかった。動物園というのは、結局どこでも同じで、暑い地方の動物と寒い地方の動物を隣り合わせに入れる、あの非人道的(て何のことだ!)態度には変りない。細野不二彦の「りざベーしょんプリーズ」のアフリカ篇をその通りだと思う。
その後公園を歩くが、ガウディのモニュメントは、やはり修復中。それから公園では小学生の団体からチーノ、チーノと言われて腹が立つ。数人なら説明もするが、こう遠くから大勢で言われてはどうしようもない。
夜、モンティパイソンの「ホーリー・グレイル」を見に行く。一度見たことのある映画というのは芸がないとは思ったが(でもスペインでは新作扱い)、見るならコメディと考えたので。スペイン語吹き替えは結構自然。スペイン人は単純なことには特に良く笑っていたが、思っていた程大笑いという感じではなかった(モンティパイソンのブラックジョークはスペイン人には余り合わないのか?)
・モンセラ …またはモンセラート。ここは、百聞は一見に如かず、というか、実際に見て貰う以外にないような場所の一つ。
・1932年 …今回、これを確認する資料は見付からなかった。もしかしたら、全くの勘違いかもしれないので、再引用はしない方が吉。
・日本に帰ってから …この旅行は大学4回生の時。就職しないで、旅に出ていた。で、来年(5回生になってから)どういう所に就職すべきかと悩んでいた。今から言えば、もっと深く悩んでおいた方が良かったと思う。「とりあえず無視」しないで(^^;;
・本物を見ないで …いわゆる「山までは見ず」というお話。もっとも、私の場合、「山だけは見た」わけだけど。
写真:2 Barcelona(Gaudí), Montserrat, Valencia 観光案内:モンセラ スペインの地図:small(日本語) small large