Sevilla
昨日はその後、親の家業を継いだが、今は旅行をしているらしい、いわば若旦那と駅で2時間ほど話す。大して役には立たなかったが(でもパリのYHを教えてもらったか)、暇をつぶすことはできた。そういえば昨日のChamartín駅はすごく寒くて、持ってきていた「ホムンクルス」をいよいよ読み始めて、その変な世界にわくわくしかけたもの、じっと座っていることが 出来ず、パンを買いに出掛けて出会ったというわけだった。それにしても会う人は大阪人が多い(つい京都の話で盛り上がってしまった)が、偶然か。
さて、sevilla、アンダルシア、エル・スールである。しかし、くもり。あの青空とは会えないのだろうか。
ところで、夜行は何と8時過ぎに(正確に!)駅に着いてしまい、とりあえずサンタクルス街を目指すが、hostalが全然見つからないので嫌になる。これ以上荷物をかついでいるよりは、宿泊代を上げた方がマシだと思い、★★のhotel murillo に行く。
Check outが12時だから、まだCheck inは出来ないと言われるが、とりあえず荷物を預けることが出来、市内観光に出掛ける。しかし、まだ日曜の9時ということもあり、10時にならないとどこも開かない。しょうがないので開いているBarを探し(これも少なかった)、道に迷ったりした後に、10時少し前に県立美術館にたどり着く。
ここでは、ムリーリョとスルバランを見る。しかし、ムリーリョというのは、やはりロリコン的というか、カワイさを軸に絵が成り立っていて、それで人を宗教に引きつけるのはヒキョーじゃないかと思う。
とはいえ、マリアというのはvirginなのである(子供を生んでも)。大地の母というイメージ(同じくロリコン的と評される宮崎アニメではそういう意識がある。ナウシカだって胸が大きいのはそのせいだろう)ではなく、virginの母。
だから、ああいう清純な乙女姿になるわけなのだろうけど、どうも日本人にはよくわかんないんだよね。それほどまでに処女にこだわったのはスペイン位じゃないかという気もするし(ラファエロのは母だよね)。
ともあれ、次にピラトの家とかいうのを見て、すごいとか思っていたが、アルカサルに来て、本物は違うぜとまた思う。とにかく、あの模様というのはクラクラする。こういう世界も不思議である。
その後、軽く食べ(初めてGaspachoを食べる。おいしい)、カテドラルを見て、メインの観光は終わり。後はスペイン広場にでも行って帰ろうと思っていたが、 意外に街が広くて疲れる。しかし、まぁ、Sevillaもあちこち堀り起こしているし、馬車が走っていて馬くさいし、余りキレイな感じはしない。どこがSevillaを見ずしてmaravillaを言うな、なのだろうと思いつつ、夜のフラメンコに備えて、5時半に寝ることにする。
夜行の疲れもあって3時間ずっと寝てしまい、8時半に起きる。とりあえず体力付けなきゃ、と今回初めて、その日2回目の外食をすることにする。しかし、コンソメとパエーリャだから、沢山という ほどではなかった。
11時20分、いよいよ近くのタブラオに入ると、何と客が7、8人しか来てなくて(200人位は最大時には入りそうな所である)、しかも、その大半が日本人(!) う−ん、マズったかなと思う。皆、そう思っているようである。歌舞伎で「音羽屋!」と声を掛ける常連がいなくて、アメリカ人観光客だけが何人か前の方に座っている光景を想像してもらいたい。
しかし、向こうはプロ。それなりに手を抜いているのかもしれないが、一応キチンと演じてくれた。6人が1人ずつ歌か踊りをして約2時間で2000Ptsだから、やはりちゃんとした店なのだろう。まぁ、すごい感動をしたということはなかったが、気持は良かった。それに、帰ってから、何故行かなかったの?と聞かれることもないし(但し、バルセロナの大道芸のおばさんのフラメンコの方がimpactはあった)。
とにかくもう1時半、明日は又移動することだし、もう寝ることにしよう。
・「ホムンクルス」 …当時、流行していたスチームパンクの一冊。これ以外、向こうでは本は読まなかったらしい。
・Sevillaを見ずして… …「日光を見ずして結構を言うな」と余りにもそっくり。オヤジギャグは万国共通なのだな。
写真:3 Sevilla, Córdoba, Malaga 観光案内:セビリヤ スペインの地図:small(日本語) small large