空の蒼さを 見つめていると
というわけで、今はすでに2/2だったりもするわけですが、とりあえず、1月最終週の最低限の内容だけでも。
先日購入したRD-X9がようやく到着。
さっそく接続を配置。といっても、もはや稼働停止していたRD-X5のあった場所に置いて接続し直しただけだったので、考える余地がなく、思ったよりあっけなく終了。増えた配線はRD-X8とのIリンクくらい?
一つ問題だったのは、自室のTVが数年前に買ったHDMI端子の付いてない23型の液晶TV(当時はHDMI端子は贅沢品の扱いで最低でも32型以上しか付いてなかった)で、D端子も1つしかないのに、そこに今あるRD-X8とRD-X9を接続する方法。まぁ、この場合、(TVを買い換えない限り)答えはAVセレクターしかないのは明らかなので、数日前にamazonでD端子のセレクターを購入して準備しておいた万事ぬかりのない私。
で、残り容量がほぼ無い(^^;;RD-X8の予約を消して、同じ予約をX9側で再度設定。これでしばらくは容量を気にせずに、録り溜めしておいても大丈夫の筈。最近は消すこと前提の番組を見て(&消す)のが最優先になっていたため、見た後も保存しておきたいような、自分の中での優先度が高い番組ほど見る暇がないという矛盾に陥っていたので、ようやく一安心。
将来的にX8の保存分もX9側に移すことで、両方に容量が確保出来れば、4番組同時録画体制も夢じゃない! とはいうものの、既にこれだけ溜まっているのに、一度に4番組も録って、その後、見られるわけないじゃん…という気も。まぁ、いざという時の保険が増えるのは悪くはないことかと。
横浜で買い物。 久々にメイトで物を買ってしまった…… ヨドバシでケーブルやカメラのケースとかプリンタのインクとか。あと、本屋で辞書(岩波の新国)を買う。
職場の机の引出しにあるのはやはり岩波の新国なのだが、第四版と学生の時に使っていた古い!奴だったので、さすがに何とかしたくて。ちなみに、今の職場は情報管理上、自分のPCおよびカメラ付き携帯持込が一切禁止、かつ職場のPCはイントラネットのみ、なので、ネット辞書の類が使えず、普通の辞書の必要性が今でもかなり有るという…
本当はせめて大辞林あたりの中辞典をどんと置きたいわけだけど、(古本屋とかで安く)入手しても職場まで持っていく事自体が億劫なのがネックに。(広辞苑は評価してないので、元から対象外)
久々に仕事がタイトな(複数の締め切りを抱えて、その時限を次から次へと渡り歩く)一週間で、しかも、その間に予定しない打ち合わせ等が毎日入って厳しい状況だったけど、何とか今週の締め切りを全てクリアー。ちょっと、ほっとしている週末。どこにも行けなかったけど、まぁ、無事に終わっただけで良しとします。
「NYへ行きたいか!」(自分)。「おおっ!」(自分)
というわけで、6月の後半のNY往復のチケットをマイル利用で予約。最近、話題のJALのマイレージです(^^;; いや、慌てて使おうとした、とかそういうわけでは別に無いのだけど。
実はマイレージで予約できるのって、1便当たりごく僅かな席数しかないらしい、というのを昨秋、思い知らされた(=使えなかった)ので、今回こそは早めの行動こそが勝利の鍵、ということで。
今回もNYへの便を見たところ、4月以降はずっと軒並み予約が取れない状態の中、6月の後半、土曜日日本出発、金曜日米国出発の両方を奇跡的に取れる一週間を発見したので、これは取るしかないかと。
といっても、帰りはエコノミーではなくでプレミアエコノミーのみ。片道7千マイル上乗せする価値があるかは微妙だけど(帰りなんて寝ているだけだし)、このまま放っておくと、マイル自体、航空券で使えるチャンスを逸する可能性が高いので、それ位、問題ないかと。既に7万7千マイルくらい溜まっているし(^^;;
マイルで交換出来る席が片道だけ空いている場合は、残りはキャンセル待ちという形での予約も出来るらしいけど、その席のキャンセルなんて普通有るのか、どうなのか、有る場合、いつ出るのか、全然想像が付かない。こちらは行く場合、宿の予約とか、職場での調整とか、一ヶ月半位前にはすべてfixしてしまうので、そういう出たトコ勝負みたいなことは出来ないんだよな…
本当はこの際、確か4月までのMoMAのティム・バートン展にも行きたかったのだが、さすがに4月は何かと忙しいので。
100円ショップまで出掛けて幾つか買い物。
本当は部屋の片付けに取り掛かりたいのだが、(片付けるためのものの準備が整わなくて。時間とか)そこまでなかなか辿り着けない。
せっかく新しいカメラが手に入った(というか買ったんだけど)ので、何か撮りに行こうと思うが、この時期、特に何も思い付かない(^^;;
仕方ないので、とりあえず「梅」なら天神様だろう、と鎌倉の荏柄天神まで散歩。予想通り、紅梅は咲いていた。あと、まだ甘酒も出していたので、頂く。何か、ここで甘酒を飲むと、正月のお参りを無事に済ませた、という気分になりますね、私の場合。
ちなみに、大昔、高三の冬に受けた共通一次(!)の化学に大失敗して、二次試験の足切り寸前まで行った失意の翌朝に荏柄天神までお参りした甲斐あってか、京都の大学にはそのまま受かったので、私の場合、ここの御利益は有った、と言っても間違いではないかも。試験日当日の朝8時から9時に祈祷文を唱えてくれるとかいう、あの祈祷を頼んだわけではないですが。
近所の鎌倉宮で瓦割も忘れずにして、そのまま帰宅。……はっ!写真は?
RD-X8を立ち上げると、「残り容量が無いか、殆ど無い」というメッセージがついに登場! ほらね(と誰に言っている)。見ると、TSモードであと4時間。思い切って捨てて捨てて捨てて… それでも残り11時間か。あと、一週間なんとかなる、かな…
というわけで、せっかくの休みなので、ゆっくり起きる幸せ。
とはいえ、そのまま引き籠もっていると余りに人生の無駄使いなので、都内へ出てくる。
「国宝 土偶展」@東京国立博物館。
平成館かと思ったら、本館の第5室だった。パスポートで押すのは勿体ないと思いつつ(800円なので)、期限までに使い切りそうもないのでパスポートを使用。
平日の昼の割には意外と人が。まぁ、一部屋だし、無理もないかも。休日でなくて良かった、と思うことにしよう。内容は期待通り、面白かった。何というか、ネオランガみたいな面白さ?(どんな面白さだ) 後学のために珍しく図譜も購入してと。
本当は新国立美術館の「ルノワール展」も見る予定だったが、そんな気分でもないので、またの機会に。
帰りに横浜のヨドバシでRD-X9を購入。購入と言ってもモノがないので、到着は1/31。74,800円の20%ポイント還元。交渉すればもう少しどうにかなるところも有るのだろうけど、せいぜいあと数千円の範囲なので、無料で届けば、あとはまぁ良いかなと。先日発表された東芝のブルーレイレコ機が余りにやっつけだったので、RD-X10?を待っていたら、秋とかになりそうだし。
それに、一刻も待てないほど、RD-X8の残量が危機的状況なので。沈んでいく舟から水を掬い上げるように、せっせとDVDに移すことも考えたが、その暇が今はないので、RD-X9をとりあえず買ってしまった方が早いという判断から。ちなみに、今の(自分の部屋の)TVにはHDMI端子など勿論なく、たった一つのD端子をRD-X8から繋いでいたので、もう一台、来るとなると、繋ぐところが足りなくなる(^^;;
セレクターを買わないと駄目だろうな… あれも時代の遺物というものなのか、ヨドバシの店頭からは既に撤去されていて比較することさえ出来ず。
溜めたポイントで外付けのHDD(1TB)を購入。最近、HDDの駆動音が今まで以上に微妙に不安定な(気がする)ので、急に何か起きたら嫌だなと、ダモクレスの剣のような不安感がずっと頭上につきまとっていた私。この際、バックアップをまるごと取っておこうかと(今さら?)。
帰ったら、GR-IIIが届いていた。とりあえずは充電しておいてと。
(正式の)歓送迎会。
で、その後のカラオケで、今度入ってくる人のパフォーマンス?を見る。普段はやけに暗い感じの人なので、この落差は何?という感じだった。
私は練習(笑)していた曲はほぼ思った通りに歌えたので満足(^^;; ええと、あれです。「化物語」のOP(「帰り道」じゃゃなくて!)。かつて天文気象部員だった者としてこの曲は歌えないと(意味不明)
その他に、(この前、谷山浩子の話をしたため)谷山浩子の曲を次々に入れられる。いや、元々歌うことを想定して聴いてないし。というか、知らない人が適当に入れたので、ほとんど記憶に出て来ない曲が… 「猫が行く」? いや、それはさすがに… ちょっと悔しかったのでw、次回は谷山浩子だけでとことん歌ってやりますよ、ええ。アリスと名の付く曲を続けて3曲とか。基本、黒だけで、どこまでも。
皆、明日も仕事か…とがっかりしていたが、たまたま明日に有休を入れていた私だけが、勝ち組な状態に(^^;
amazonでGR-IIIを購入。
ここに至るまでの経緯は話せば長いのだが(^^;;、マイクロフォーサイズを買うなら、もう一機種後かな、という考えになってきた反面、焦点速度が速い、明るいカメラの必要性は次第に高まってきて、もはや「今すぐ欲しい!」という気分になってきたところで、価格が55千円を切ったので、もう良いかと思って。この先は下がってもあと5千円程度だろうし。来るのが楽しみ。
久々にカラオケの練習(^^;; いつもはDAMだけど、初めてUGAの部屋だった。へぇ、UGAの方がマニアックというか、声優関係の曲が圧倒的なボリューム。普段は見ない志穂さんの歌まで数曲。懐かしくて「天使の翼」なんて歌ってしまいましたよ。DAMだと無かった後藤さんの「オヤシロのムスメ」とかも入っていたし。今日はここ一週間聴いていた曲のおさらい。うん、もう大丈夫かな。歌詞を見なくても良いくらい。
職場の先輩が係替になったので、とりあえずの歓送迎会(飲み会)。それ自体は予想はしていたけど、この時期にもう出るとは、予想外だった(行く先の案件が難しい状態で、梃子入れが急務らしい)
その人の分の仕事は実質、自分に回ってくるので、これから忙しくなる見込み。代わりに来る人は一応、いるのだけど、私の仕事の代わりすら、当面は務まらないと思うので、任せられる仕事もなく、あんまり意味が無いという…
「没後90年 村山槐多 ガランスの悦楽」@渋谷区立松濤美術館。
いつもは閑散としている松濤美術館なのに結構、人が。朝のアートシーンで取り上げられていたから? それとも、こういう人は熱烈なファンが居るのかも?
夭折とかデカダンスとか言った言葉が余り魅力的に聞こえなくなった私の場合、知識を埋める意味での鑑賞止まりだったけど。若くして亡くなった原因がスペイン風邪だとは、知らなかった。その時代の人なのか。(もっとも、直接の死因は、掛かってから数日後に突然、外に飛び出してしまったことにあるらしい。背景には色々あるとしても、そういう自ら招いた最後を夭折、というのだろうか…)
中学時代、後輩の男の子に恋をして送ったというラブレターを幾つか展示。顔が綺麗なところに惹かれた(一方、本人は自分の顔が醜いとコンプレックスがあった様で)らしいのだが、しかし、絵を見ると、頭は毬栗坊主… 個人的には、ちょっと共感し難い世界だな…(って、坊主頭でなければ、少年X少年でも別に良いのか(^^;) ちなみに、村山槐多の描いた2人の少年像(一人はその彼という説があるらしい)の絵を江戸川乱歩が買って、ずっと大事にしていたとか。で、小林少年にもその絵のイメージが反映しているという説もあるとか。
江戸川乱歩といえば、少年愛に強い関心があったのを昨年の「乱歩展」の際に知ったのだが(ファンからしたら常識?)、少年探偵団の世界を腐女子的に読み替えたりするのは実は「正しい」読み方なのかも。いや、そんな人がいるのかどうかは知りませんが(^^;;
12月末近くからの懸案イベントが一つ終了。ようやく、これで平穏な日々が(来ると良いのだけど)
定時後、偉い上司を含めての(会議室での(^^;)新年会?に数合わせ的に呼ばれる。口を聞いたこともないので、自己紹介ということで、何故か絵とオペラの話だけをする状況に。結果、海外に見に行くほど絵がと好きな(変な)若い奴(←その場の中では)という認識がされたらしい。一方、何の仕事をしているのかは、全くの関心外… 覚えられないよりはまぁ、良いのか(汗
一方、そのせいで予定していた松濤美術館へは行けず。やれやれ。
東芝のブルーレイ レコーダー発表。冬季オリンピックに間に合わせるためだけの低レベルなOEM機ということで、お前には失望した、としか言いようのない惨憺たる内容。営業戦略としてはあながち間違ってはいないのだろうけど、エントリーモデルだとしても魅力が無さ過ぎる。
というわけで、RD-X9でこの半年か一年を耐える以外、選択肢が無くなった。のだけど、生産台数を凄く絞っている(もう止めたい?)らしく、モノが店に無い… 一月末辺りに出てくるらしいので、その辺を見計らって、買うしかないかなぁ。気が付いたら、生産停止とかしかねない有様にも見えるし。
久々に本屋には行ったら(という時点で既に終わっているが)、冬目景 の「イエスタデイをうたって」が並んだ棚に「EX」と題した巻名で初期短編集なるものが出ていた。帯に「サイレンの棲む海」「田中02」って、うわっ、どちらも切り抜いて持ってる! これでようやく切り抜きを処分できる(^^;; というか、当時はそこまで好きだったのに、今ではこうして出ていても数ヶ月気付かない有様…
ちなみに、発売月に買ってはいるものの未だ読んでないままの冬目景の単行本が実は3,4冊有るという…
それにしても、「田中02」の頃は、ロボット的なものへの偏愛が顕著だった冬目景だけど(何せ、「ロボ、行きなさい!」と命令する紐緒さんを嬉々として同人誌に描いてた位だし)、最近はどうしていることやら。(だから、ちゃんと読めよ、自分)
エリック・ロメール監督死去。好きな監督だったので、高齢とは言え、ちょっとショックでした。
ロメール監督といえば結構キャリアの長い人で、最初のヌーヴェルバーグでのデビュー後の長い泣かず飛ばずを経た70年代のムッツリスケベ的な重苦しい喜悲劇(女の子の膝に触りたいという中年男の葛藤を見事に描いた「クレールの膝」とか)が最初に出てくる代表期なんだろうけど、個人的には、学生時代(90年前後)にどっと紹介された80年代のウキウキ恋愛喜劇のシリーズが大好きで、新しい作品が紹介されるたびに、観に行くのが楽しみだったことを思い出す。
一番好きだったのは何だろ、「緑の光線 」かな… まるで、登場人物の感情が揺れ動いていく様を、そのまま隣で捉えていく(ようにさえ見える)自然な撮影が魅力的だった。もう一度、映画館で観てみたい。
あと、「緑の光線」自体も当時から気になっていて。確かジュール・ベルヌの小説の筈で、作中でどこかのおばさんが「私、ベルヌはあの作だけが好きで…」とか喋る場面があるので、ベルヌ好きとしては一度読んでおかなければ、と映画を観た時から思っていた。ただし、当時は翻訳が無かったので、いかんともし難いままだったのだが、今は…もしかしたら、既に日本語訳が出ているのでは? 今度、探してみようかな。
帰りにちょっと時間が出来たので、一人カラオケで練習w なるほど、大体マスターした、気がします(何を
鎌倉の近代美術館で、「内藤礼−すべて動物は、世界の内にちょうど水の中に水があるように存在している」の作家のギャラリートークが14時からあるというので、八幡宮まで歩いて行ってきた。大体、40分で着くので、13時過ぎに出ればちょうど良いだろうと計算して、13時45分頃に美術館に着いたところ。
…え? 窓口から伸びる長い行列。ぐるりと半円を描き、恐らく100人近くが並んでいる。また、入っている人が一階の中庭に既にひしめき、入りきらず2階の喫茶室横の通路から下を覗いている人達まで居る。合計すると、明らかに数百人。どう見ても美術館の中に一度に入りきれない位の人数(^^;; 「入るだけ」なら何とかなるだろうが、一人の作家を取り囲んでも、拡声器で喚かない限り、話すら聞こえないのは間違いない。
まぁ、確かに今回の展示は、作家自らの言葉を聞きたい内容だったけど(だから、私も来たのだけど)、ここまで(こんな天気の悪い寒い日に)人が押し掛けるとは…
都心から来た人は「今さら後へは退けないぞ」状態でそれでも行列していたが、私の場合、ここまで歩いてきただけなので、無理をせず、そのまま歩いて帰ることにした(^^;; せっかく来たので、一応八幡宮にお参りして。前に初詣の時期にお参りした時は後で良くない(怪我とか)が起きたので、それ以来、初詣では絶対、お参りしないことにしているのだがw、もう10日だし、まぁ、良いかと。
この際と、おみくじまで引いたが、末吉だった。…今年も微妙。
「江戸の粋・明治の技 柴田是真の漆 × 絵」@三井記念美術館。
柴田是真はまとめて作品を見たい、と前から思っていたので、今回は「待っていた」展覧会だったのだけど、どうも今の私には工芸品をゆっくり見る心の余裕が無いようで、何だか急いで見てしまった… そのユーモア(というか、むしろウィット?)のセンスはやはり素敵なんですけどね。
グッズショップでそういえば年賀状(の返事)をまだ出してないことを思いだして、例のコロタイプの虎年賀状を少し買う。やはり、仙がいの虎が一番ゆるゆるで好み(^^;;
テーマ展示「安井 曾太郎の肖像画」@ブリヂストン美術館。
思っていたより充実したテーマ展示。というより、安井曾太郎の人物画に力がある、ということか。とはいえ、彼の人物画は実は苦手というか、自分の好みのタイプではないことを再認識。恐らく、(人の個性を掴む)人物画というもの自体が、多分、私は(他のジャンルより)余り好きではないんだろうな… (もっと言えば、人を見るのが好きではない??)
逆に彼の風景画は日本人が描いた風景画の中では一番好きなものの一つというなんだけど。
描かれた人の一人(徳川何とか氏)が「作品は出来た。自分がこんな爺さんかと思うとがっかりした。しかし、描かれた他の人が言うように、その絵に自分が段々似てきている気がする」といったような言葉が引かれていて、ちょっとおかしかった。…サキの 短編に出てくるペットと主人の話みたいな、主従の逆転?
飲み会。会社の年下の同僚と(上司抜きで)飲み会をするのは久し振り。楽しかったけど、同じ係の困った人達についての愚痴を言って(聞いて)終わってしまうのは、余り前向きではないような。でも、まぁ、どうせ、明日からの状況が変わらないなら、愚痴でも言ってストレスだけでも解消して貰った方がポジティブなのかも。
個人的には元々、その辺の人達には全く期待していないので、愚痴を言うほどの必要性もそれほど感じてはいないけど…(もっと悪い?)
上の社員食堂で、合同の新年会。この手のイベントは正直、無駄だと思うのだが、なくなるところまではなかなか行かない。とはいえ、一昔前は新年会で披露する芸の練習を(仕事以上に!)させられた時期もあったらしいので、そういう式次第が20世紀の内に消滅しただけでもまだマシ?
「清方ノスタルジア」(後期)@サントリー美術館。隣町の小さな美術館で見たものばかりですが、まぁ、それはそれで。
今年の展覧会予定も、主催のマスメディア各社から、そろそろ出て来ていますね。
名前が出た段階で、詳細を最も楽しみにしていたのが、東京新聞主催の「カポディモンテ美術館展」@西洋美術館。
で、ふたを開けてみたら、パルジャミーノの「アンテア」とティッツィアーノの「マグダラのマリア」がどうやら目玉作品となるらしい。なるほど、確かにそれだけでも見に行く価値はあるかなと。西洋美術館でやる展覧会だけのことは(一応)有りますよね。(現地の美術館の案内などを見ても、この2つが主要作品に含まれているのは分かるかと。)
しかし、個人的にはやや、がっかり…
ナポリのこの美術館の所蔵作品の中で、昔から見たいと思っていた絵が2つあって。一つはティッツィアーノの「ダナエ」。彼の裸体画の中でも、一、二を争う色っぽさで、「ダナエ」というテーマで一枚を選ぶなら、レンブラントの前に、まずこの(カポディモンテ美術館版の)ティツィアーノ作となる筈。しかし、これは昨年、ルーブルでの特別展に来ていたものをたまたま見れてしまったので、そこはもう未練はなく。
もう一つはブリューゲルの「盲人たち」(「盲者の寓話」)。ブリューゲル好きとしては、強烈なインパクトのある、あの作品を見ないわけにはいかない気がしていて、そのためにはナポリの、しかも町中から外れた丘の上?の美術館までいつか行くしかないのか、と悩んでいたので、もし、この作品さえ来ていれば、とりあえず現地の美術館に行く必然性は無くなるな…と淡い期待をしていたのだけど、う〜ん、なかなか、そうは上手く行かないもので。
やはり、いつか自分で行くしかないのか。でも、その一点のためだけに南イタリア中心の旅行の計画を立てるのもなかなか厳しいものがあるわけで。
これを期に、数年後、「カポディモンテ美術館展2015」とかまた開催されて、次は来る、とかにならないかな(^^;; まぁ、でも館長のイタリア繋がりという側面が強そうだから、今回限りかも。
風邪もようやく治った(気がする)ので、買い物へ。結局、今日のところは買わずに様子見。何かというと、居間のTV。…車じゃないですよ。
最後は、知識(というより、単なる好奇心)に栄養になったベスト。最近はこっちの方が「面白い」と思うことが多いかも。
2月「よみがえる黄金文明展」@大丸ミュージアム。
5月「資生堂・サントリーの商品デザイン展」@東京藝術大学大学美術館陳列館
7月「考えるキノコ -摩訶不思議ワールド-」@INAXギャラリー
7月「江戸の幟旗−庶民の願い・絵師の技−」@松濤美術館
8月「百鬼夜行の世界−百鬼夜行絵巻の系譜−」@立川国文学研究資料館
、国立歴史民俗博物館(共催)
8月
「特別展
魅惑のカンバン・ハリガミ展」@江戸東京たてもの園
8月
「日本建築は特異なのか
−東アジアの宮殿・寺院・住宅−」@国立歴史民俗博物館
8月
「特急“燕”とその時代」展@旧新橋停車場「鉄道歴史展示室」
(「制定80周年 トレインマークの誕生」)
9月 「昭和少年SF大図鑑
展 ― S20〜40'ぼくたちの未来予想図 ―」@弥生美術館
11月「聖地チベット展」@上野の森美術館
「黄金文明展」は大丸の上でひっそりやっていたのが不思議なほど、ゴージャスな内容。年に一回位はこの手の古代文明展を見ないと。
「資生堂・サントリーのデザイン展」はSASUKEとか今は無き商品が並んでいるのが懐かし過ぎて! 真面目な話をすれば、両社のブランドデザインの歴史的一貫性も興味深かった。
「考えるキノコ」は関連して、キノコ文学というジャンルを知り、講演まで聴いてしまった(^^;; 「江戸の幟旗」は美術館の壁中に掲げられた旗の勇姿に。「百鬼夜行」は興味深いテーマだったけど、展示方法についてはもう少し何とかして欲しかった。佐倉は遠過ぎ。でも、「日本建築は特異なのか」は(建築のど素人には)勉強になった。こういう比較文化史での説明はもっとやって欲しいです。
「カンバン・ハリガミ展」は展示もさることながら、学芸員の解説の方が面白かったかも。オリンピック前に撮られた、看板・張り紙撲滅キャンペーン映画が残っていたことで、逆に当時の看板・張り紙の多さが今分かるという逆説。そして、当時の建築を維持・再現する使命を持った江戸東京たてもの園としては、そうして知った看板や張り紙をどこまでリアルに再現すべきなのかという葛藤とか。
「特急燕」は関係者達の知恵と技術の結晶で支えられた当時の最新技術という紹介が結構、感動的。「トレインマークの誕生」含め、「鉄」関係の展示の本気さは、門外漢でも毎回楽しい。
「昭和少年SF大図鑑」はその「来るべき世界」ぶりが今見ると、何だかもの悲しい。とはいえ、幼少期にこういうヴィジョンを見て育った者としては(21世紀の今でも)最後まで付き合う必要があるのかも。
「聖地チベット展」は見たいものが見られたので。
選外としては、 「アジアとヨーロッパの肖像」@神奈川立歴史博物館&神奈川県立近代美術館葉山館。
展覧会の構想としては、比較文化史の考えに立った素晴らしいものだったと思うのだけど、実際の展覧会のレベルがそこまで付いてこなかった感が… 2館で開催しておきながら、その切り口の違いが明確に見えなかったのも残念。あと、共通券とか普通、作るだろうという。
大人しく家で休養。なので、新しい話はとくになく。予告した展覧会ベストその2だけ、載せておきます。
今日は「人との出会い」を中心にしたベスト。つまり、自分にとって新しく出会えた「驚き」「喜び」が大きかったもの。 (なので、人によっては今さら?なものも有るかも)
3月 「伊庭靖子展―まばゆさの在処」@神奈川県立近代美術館鎌倉館
3月 「杉浦千里展」@かなっくホール
5月 「やなぎみわ マイ・グランドマザーズ」@東京都写真美術館
5月 「動物画の奇才・藪内正幸の世界展」@武蔵野市立吉祥寺美術館
6月 「近代絵画、セザンヌから梅原・安井まで」@永青文庫美術館
8月
「美術館はぼくらの宝箱
子どもたちの視点がくれるもの」@神奈川県立近代美術館鎌倉別館
8月
「牧島如鳩展 〜神と仏の場所〜」@三鷹市美術ギャラリー
8月
「光 松本陽子/野口里佳」@新国立美術館
9月 「フランスの浮世絵師 アンリ・リヴィエール展」@神奈川県立近代美術館葉山館
11月「神話−日本美術の想像力」@奈良県立美術館
「伊庭靖子展」は見た後でプリンが食べたくなり、クッションの上で寝たくなった、絵の(描かれた)「心地良さ」に。「杉浦千里展」は甲殻類の描写の凄さへの驚嘆と、故人としてしか出会えなかった無念と。
「マイ・グランド・マザーズ」は、若い被写体が夢想した「老後」の「再現」という仕掛けが興味深くて。私もいずれ移住したアジアの片隅で、近所の女の子たちをびびらせる、老いてもスタイルの良い、占い師婆になりたい!(いや、無理だから、それ。根本的なところで)
「藪内正幸展」は「冒険者たち」「グリックの冒険」の愛読者としての懐かしさもあり。描写力に関して、凄い人は沢山いますね。(他にも、熊田千佳慕展も凄いと思った)
永青文庫はただ、久米民十郎「支那の踊り」の魔術的な魅力に。「ぼくらの宝箱」は美術館の創意工夫と子どもの視点の出会いの面白さに。「牧島如鳩」はキリスト教と仏教が混交した、彼のヴィジョンの不思議さと暖かさ。「光」展は(2人展の構成の成否はともかく)、野口里佳の展覧会が久々に見られて本人の話まで(アーティストトークで)たっぷり聞けたこと。
「アンリ・リヴィエール展」はフランスで独力で浮世絵版画を作っていた画家への興味深さと、こういう全く知らない画家をさらりと紹介してくれる地元の美術館の奥深さに。
「神話」展は何よりも、菊池契月の「浦島」3幅に出会えたこと。オルセー美術館で展示されてもおかしくない位、アールヌーボー風に凝った画面。菊池契月展が関東で 有ったら絶対行くのに…
別枠?としては、神奈川近代文学館の作家展2つ。「中島敦展―ツシタラの夢―」「大乱歩展」
特に中島敦は大好きな作家なので、その資料を見られたのは嬉しかった。横浜の女子校教師時代は、頭は凄く良いけど、迂闊なところもある、やや天然な愉快な先生として生徒達から親しまれていた様子。中島敦の授業なら 私も受けてみたかった。というか、そのポジション、出来るなら、私が変わりたいです(^^;;
あけましておめでとうございます。
さて、昨年末は色々と忙しくて?回顧どころではなかったので、年明けですが、2009年で印象に残った展覧会ベスト10をここで。
といいつつ、10に絞りきれなかったので、3種類(10X3)用意したのだけど、一遍にコメントを書くのはしんどいなぁ。あ、一種類ずつ毎日載せれば、負担も減るし、正月三が日、毎日更新するネタにもなるし、ちょうど良いのでは?(と思い当たる)
というわけで、今日は、質量ともに充実していた「普通のベスト」から。(その分、選択が余り面白くないけど)。左の…月は私が見に行った(何回か行ったものは初回の)月。
1月 「japan
蒔絵 宮殿を飾る東洋の燦めき」@サントリー美術館
3月 「没後30年 安田靫彦展」@茨城県立近代美術館
3月 「山水に遊ぶ−江戸絵画の250年」@府中市美術館
6月 「日本の美術館名品展」@東京都美術館
7月 「ゴーギャン展 2009」@東京国立近代美術館
8月 「特別展
知られざるタオの世界 「道教の美術 TAOISM ART」 」@三井記念美術館
8月
「美しきアジアの玉手箱―シアトル美術館所蔵
日本・東洋美術名品展」@サントリー美術館
11月「近代の東アジアイメージ−日本近代美術はどうアジアを描いてきたか」@豊田市美術館
11月「若冲ワンダーランド」@MIHO
MUSEUM
12月「ユートピア−描かれし夢と楽園−」@出光美術館
「japan展」はかつてこの国が誇った工芸技術の凄さを再認識。「安田靫彦展」は今年見た日本画家の回顧展では一番好感。加山又造展や速水御舟展も良かったけど、近年もっと良い回顧展が開かれていたので。「山水に遊ぶ」は、展示の山水画を使った双六まで作る府中市美術館の「遊び」心に拍手。「日本の美術館名品展」はさほど話題に上らなかったけど、今年最もコストパフォーマンスが高かったのではないかと。出品作を通して、各美術館の熱意が思いの外、伝わってきたのも良かった。
「ゴーギャン展」は(楽しくは無かったのだが)「見て考える」という意味では今年一番深く「見た」気が。「道教の美術」は守備範囲を広げ過ぎな気もしつつ、その広さに感心。「シアトル美術館展」はこの中ではやや格下だけど、サントリー美術館の楽しさって元々、こういう感じの紹介だったかと(クラーク美術館展とか)。あと、烏の屏風の素晴らしさ。
「近代の東アジアイメージ」は、「美術館の企画展」に期待するレベルに達していた数少ない展覧会。こういうのを国立の美術館が毎回やらないと、この国の展覧会は変わらないと思う…
「若冲」は展覧会的にはイマイチだったけど、あんな僻地の「桃源郷」に人を呼んだだけでも凄いかも。「ユートピア」は出光美術館としては平均的だけど、今年の中では一番「楽しかった」気もするので。
質量ともに充実、ということでは今年は東博、京博ともにこれ!というのは無かったような… 特に東博の方は商売上手になった分、愛すべき「好きな展覧会」というのが殆ど無くなってきた気が。
ちなみに、特別賞的な観点で、他に選ばせて貰えば、10月の旅行の時の2点が、予想外に感動的だった。
一つはルーブルの地下でやっていた特別展の「ティッツアーノ、ティントレット、ヴェロネーゼ…」に出ていたティッツアーノの「ダナエ」(カーポディモンディ美術館所蔵)。
もう一つは、ルーヴェンのM美術館に見に行った「ロヒール・ファン・デル・ウェイデン展」に出ていた「マグダラのマリア」(ロンドン・ナショナルギャラリー所蔵)。
どちらも、そこで見るとは思わなかった作品で、その良さが却って伝わってきた、ということかも。要は「得した気分」?