空の蒼さを 見つめていると


2008年6月

6/29

 雨。蒸し暑さに負けそうになりながら、溜まっていた番組の整理。あと、先週以来の「靴を見て回っている」様を日記上に、多少詳しく再現してみたり と。何の意味があるかはよく分からないが。

 「ケータイ捜査官7」という、ソフトバンクの携帯に手足が付いたロボット風のキャラと、相棒役の少年とで、事件を解決していくジュナイブルの妙なドラマがあって、監督陣が気になるので、今のところ、一応、付き合っているのだが、ここ2週間分で、ようやくゲスト監督の一人として、小中和哉が登板。まぁ、コメディ調の話数の水準作という感じの普通の出来だったけど。他の監督はいつ出てくるんだろう…

 

6/28

 今秋の「ロッシーニ・オペラフェスティバル」の発売日。

  スコッチグレインのファミリーセールや、トレーディングポストのセールといった、あと一足を安く買うなら、開始時刻に向かうべき催しもあったのだが、チケットを確保するのは電話ではまず無理なので、やむを得ない。@ぴあはシステム改変後、更に繋がり悪くなった印象で、一回諦めたが、「オテッロ」の方のD席が買えたので、良しとしようかと。オーチャードホール3階4列って、天井桟敷にも程があるけど…

 気をよくしたので、ついでにコンサート日の方のB席も買ってしまう。序曲集だけでもそれなりに満足できると思うので。11月の連休前なので、翌日から旅行(するかも)というの問題だが、あとで考えよう。

 

 チケット確保後、東京へ。蒸し暑かったので、渋谷の五右衛門で冷やしパスタなるものを頼んだら、30分も待たされた上に、それだけ待つ価値はないものが出て来た… 素麺じゃないんだから、やはり無理が有ったか。というか、久々だったけど、これだけ待たされた上に接客も良くなくて、二度と入りたくない気分>五右衛門。

 長く待たされたこともあり、既に2時前。今さらと思いつつ、青山のトレーディングポストへ。カルミナ以外、気になるものはなく、そのカルミナは既にサイズが無く。ここで、銀座線ということでそのままスコッチグレインのセールに行こうかと も思うが、元々の目的である現代美術館へ行く方を優先。セールに行ったとしても、靴を買う予定は無いし。

 

 「大岩オスカール展」@東京都現代美術館。

 現代美術館は心理的アクセスの悪さから、自分の中ではEランクの位置付けというか、余程のことが無い限り、絶対に行かない美術館の一つなのだが、この個展は(水木しげる風に表現するなら)ビビビと、見に行かないといけないような電波を受信したので。

 で、感想。事前の期待が高過ぎた、のかも。ダブルイメージというのは私も好きではあるのだが、余りにもあからさま過ぎるというか(笑) 見ていてちょっと気恥ずかしい。あと、(多分、敢えて)手書きの稚拙さを残した画面にしているのだろうけど、ビジョンの意外性で勝負するのなら、むしろCG等でリアルな世界を作った方が、直接的に伝わるような気が。

 フラワーガーデンの部屋の絵は良かったし、それなりに面白くはあったのだが、自分の中では横浜・品川辺りなら、見に行っても良いと思える展覧会だったかと。

 

 せっかく現代美術館まで来たので、ここの図書館にあることを数年前に調べておいたカルロ・クリヴェッリの画集を探す。トレヴィルのピナコテーカシリーズとかいう、趣味丸出しの選集の一冊で、「か」のところに無かったので、見付けるのに苦労する。しかし、見るまでに 長い年月が経ってしまったせいか(ミラノのブレラ絵画館で最初に見てから、…何年目?)、当時の印象が必ずしもよく思い出せず。

 ブレラ絵画館で、何て邪悪な印象の聖母子なんだ、と思ったことは覚えているのに、画集で見ると、そうとも思えず。…それとも別の絵だったっけ?

 

6/27

  久々に(数年ぶり?)に所用で本社まで。出向時代の本社は、また別の本社だったんで、こちらに来たのは10年振りくらい? ともあれ、割と順調に終わったので、今日もまた靴屋巡り。

 青山のWFG。今日からセールということで行ってみた。う〜ん、予算内では方向性が違うかも。店員さんに、イギリス靴のような尖っていないもので、という話をしたら、普段履いてるのはエドワードグリーンとか?と訊かれる。いや、普段も何も、持っていませんが、そんな高い靴。(仮に買えたとしても)いつ足先 をキャビネットの角で擦る(実話)か分からないような、今の狭いオフィスで、あんな靴を履くのは無理。

 そのまま、新国立美術館で「エミリー・ウングワレー展」を観て帰る、つもりで乃木坂まで行ったが、テンションが乗らず、反対方向の電車で明治神宮まで戻り、新宿三丁目へ。伊勢丹B1Fの靴売り場を見る。

 私に眼がない、からなんだろうけど、5万くらいまでだと、スコッチグレインや大塚を除くと、あまり惹かれる靴が無くて。まぁ、良いやと思い、そのまま帰宅。そういえば、お菓子売り場では冬同様、ラビーンのバウムクーヘンが売られていた。しかし、まぁ、食べるなら冬 だよな、と思い、今回はスルー。

 

 見た人の感想で、「青春のロシアアヴァンギャルド」展が、Bunkamuraで既に開催中なのに気付く。

 美術館の展覧会サイトを眺めていたら、28日と30日に、映画「ピロスマニ」がBS11で放送予定との耳寄りな情報が! 一度見てみたいと思っていたので、ラッキー。というか、バンダイチャンネルなBS11で、アニメ以外のものを見ることがあるとは思っていませんでしたよ(^^;; ちなみに、来月も「惑星ソラリス」や「鏡」を放送するらしい>BS11

 映画と言えば、展覧会に行った人の話では、ロシア構成主義の例として?あの奇抜なデザインに満ちたSF映画「アエリータ」が3分ほど紹介されているらしい。あれも一度、全編見たい作品。

 

6/26

 20:00の発売開始と同時に、M-5のスワンネックを注文。

 ここ数回の動向を見ていると、瞬殺されるのかと不安だったが、靴業界の各種セール前ということもあってか、先月よりは反応も鈍く、今回の8足が完売するまでは15分位掛かったので、実際のところ、全然、問題なかった。こっちはPCと携帯と両方からアクセスを掛けようかと準備していた位だっただけに、やや拍子抜け。

 しかし、届くのが9月下旬って… 待ち遠しいというか、届くまでの楽しみが出来たといえばそうだけど、夏ももうすっかり終わってる頃… ちなみに、(同じく)ネットで注文したスコッチグレインの期間限定モデルはさっそく今日届いた(笑)

 やはり、もう一足、夏用に茶の靴を(初めて)買うことにしよう(まだ買うのか)。(←今着ている夏用のスーツがライトグレーなので)

 

6/25

 今月、ずっと悩んでいた靴がもう一つあって、それが大塚M-5。大塚製靴がネットでのみ受け付けている限定受注生産の既製靴。

 

 大塚については実は先月の時点でかなり気になって、新橋の店まで履きに行った位なのだが、一番関心のあったスワンネックや外羽根プレーントゥが一ヶ月近く受注が無かったため、買うに買えないでいた。

 しかし、逆に一ヶ月じらされたために、本当に買う気になったというか。どうせ思い切って買うのなら(自分の中では、6万近い靴は買った事がないので)、普通の内羽根ストレートチップより、やはり特色が出ているもの、ということでスワンネックが良いかと。

 というわけで、発売日を明日に控えて、本当にサイズが(先月測って見た時の)25.5cmで良かったのか不安になってきたので、もう一度、新橋の大塚まで(^^;; いや、だって買えたとして(数分で売り切れるので)、届くのは3ヶ月後(!)。そこでサイズが違う、ということになったら、泣くに泣けない(^^;;

 実際は不安は杞憂で、まさに25.5cmでちょうどぴったり、だった。ぴったりといっても、ここの靴は足を綺麗に包み込むようで、まったく違和感を感じさせない。サンプルシューズがホールカットということもあるのだろうけど、だとしたら、多分、スワンネックも感じは似ている筈。これなら一足有っても惜しくない (筈)と改めて思った。 

 

6/24

 靴の話に戻ると、ダブルモンクは有りか否か?とここ数ヵ月間、ずっと考えていた。

 

 スコッチグレイン 銀座店。直営店は誕生月に限り、ポイントUPになるので、(半年我慢したこともあり)今月には一足、買い足そうと思っていた。最有力候補はオデッサの黒のダブルモンク。

 最初に見掛けた時は、こういう靴は自分が履くものとしては有り得無いんじゃないかと思っていたのだが、段々と、これも有り、のような気がしてきた。山の手線の車中で、人の足を見ていても(靴に関心を持つようになってから、反対側の席の人の靴を必ず見るようになってしまった(^^;;)、モンクは有っても、ダブルモンクはそう無いので、今一つ確信が持てないのだが、良い、気がしてきた。というか、多分、良いのでは?

 実は2ヶ月くらい前に、店で一度履いてみたことがあって、その時は随分と甲がタイトなフィッティングに感じたものの、逆にそれくらいタイトなら普通に歩けるのでは?と思っていた。

 6月もまもなく終わりのこの時期、銀座まで出て、もう一度試し履き。う〜ん… 思ったほどタイトでもなかった。のは良いのだけど、(左足より小さい)右足を持ち上げた時にやっぱり一瞬、踵が残る… 歩かなければ気にならないけど、長く歩くと気になるかも… 結局、決心が付かず。この際、と方向を変えて、オデッサIIのストレートチップの濃茶を購入しようかと思ったが、サイズ(25.5cm)の現品なしとのことで断念。

 

  時間が余ってしまったので、ついでにクインクラシコの有楽町店へ。ペルフェットの新ラストを履かせて貰う。ストレートチップと、ダブルモンク。サイズが6と1/2(25cm)だったのは意外。幅が結構有り? つま先が妙にそり気味だが履き心地は良好で、これはこれで有りかも(ダブルモンクはやっぱり足が滑るけど)。オデッサを断念した分、ペルフェットで一足買おうかな… スコッチグレインだけでは ラストに関する経験値が増えないし…

 とはいえ、帰ってから、同じくずっと悩んでいたスコッチグレインのネット限定品のストレートチップをぽちっとな、と購入してしまった私(^^;;

 いや、雨用のシャインオアレインがサイズミスで、普通以上に踵がゆるゆるで不愉快極まりない状態なので、その交代用が2万で手に入るのなら良いか、と思って。こちらはオデッサとは違って3Eのものを敢えて選んだので、1サイズ下の25cmで幅、長さともジャストサイズになるのは、本日のライトカーフの試し履きで確認済。 形は余り格好良くは無いけど、デイリーユースなんで問題なし。

 

6/23

 帰り。踏切で立ち往生した車が居たとかで電車がまた…

 踏切に強引に突っ込む車や線路に立ち入る?うつけ者にはもっと、重い罰金を科すべきだといつも思う。

 

6/22

 雨の日は基本、引き籠もり。なのだが、この辺で行っておかないと来週当たり、色々と厳しくなるので、上野へ。午前中は雨も降ってなかったし。

 「芸術都市パリの100年展」@東京都美術館→「バウハウス・デッサウ展」@東京藝術大学大学美術館→東京国立博物館。

 

 「芸術都市パリの100年展」は、都市の近代化というテーマとして、意外にもよく出来ている展覧会で、なかなか面白かった。段々積み上がっていく建築当時のエッフェル塔の写真とか。それだけでは物足りないと考えたのか、中盤に登場するシュザンヌ・ヴァラドンやギュスターヴ・モローのミニコーナーがあったけど、テーマ的には余計では? ただ、前回の「オルセー美術館展」も趣旨は割と似ていたし、さすがにやや食傷気味であるのも事実。むしろ例えばテート辺りと組んで、ロンドンの近代化の展覧会とかをどこかでやってくれないかな、という気も。

 「バウハウス・デッサウ展」は、ベルリンのバウハウスの展示と違って、学生の作品が沢山展示されていたのがちょっと興味深かった。「バウハウス・ダンス」などという珍妙な演劇活動までやっていたのは初めて知った。もっとも、インダストリアル・デザインや建築は、私の中では関心が有るか無いかすれすれのところにあるので、デザインのために、椅子一脚に60万円(←売ってた)は払えないよな…という程度の感想止まりなのだけど。

 東博は例の仏像が展示されているらしいので、帰りに(すでに土砂降りだったが)寄ってみた。なるほど、きれいな仏像ではあるけど、これが12億円?という感想しか起きない私。まぁ、それを無料で(パスポートで入館しているので)見ているのだから、文句をいう筋合いでは勿論無い。

 

 帰り。踏切で立ち往生した車が居たとかで電車が5分余り遅れた結果、接続が途切れ、強い雨の中、下車駅で30分、バスを待たされる。……雨の日はやはり、引き籠もっていた方が幸せかも。

 

6/21

 天気が今一つだが、置き傘用の傘を買いに、ヨーカドーへ出掛けたら、一ヶ月前に買った傘が既に無かった。

 仕方ないので、PBブランドの安い傘を買い、ついでに西友に寄ったら、そちらの方が望む(軽さと長さの)傘が有ったので、更にそちらも買い、雨が降ってきたので、一本を差し、一本を持って帰る。

 

6/20

 美術館訪問week、第3段。「モーリス・ド・ヴラマンク展」@損保ジャパン東郷青児美術館。

 で、今度は佐伯を一喝した方(笑)。ヴラマンクというと、グリューネヴァルト「イーゼンハイム祭壇画」の時に名前を出した友人のMが(私の記憶違いでなければ)好きだった画家の一人で、どうも彼の趣味は私にとって鬼門というか(^^;; ヴラマンクもやはり良い印象が無かったのだが、昨年、スイスに行った際に現地の美術館でヴラマンクを幾つか見る機会が有って、それが皆、カラフルな作品で、今まで描いていたイメージとどうも違うなぁ、と驚いたのが、展覧会に足を運んだ理由。

 その頃の作品がフォーヴ時代のヴラマンクで、その後、セザンヌに影響を受けた時代、そしていわゆるヴラマンク的な作風と変遷していったのを、今回初めて知った。まぁ、腐ってもヴラマンクというか、さすがに佐伯よりは遙かに見せる技術を持っていたのは分かるのだが(当たり前か)、逆に言えば、あの画風はBSで昔やっていた「ボブの絵画教室」みたいな、それらしく作品を手早く仕上げるテクニックにしか見えなくて。

 何というか、ラッ○ンとかその手の店頭販売絵画と、割と同じような印象を受けてしまうのは私だけ?

 やっぱり、スイスのお金持ちじゃないけど、ヴラマンクの作品の中で一番良いのは、華やかでエネルギッシュなフォーヴ時代の作品だと思う。

 

6/19

 入浴しないで寝たこともあってか、朝起きた時は体中が痛かったが、午後には普通の状態に戻ってきたので、帰りはまた美術館へ。

 「岡鹿之助展」@ブリヂストン美術館。

 実は好きな画家なので、割と楽しみにしていた展覧会。木曜夜ということもあって、いつも以上に静謐な(閑散とした、とも言う)館内でじっくり作品と対面出来たのは良かった。

 上手いのか下手なのかよく分からない画風だけど(スーラの清潔さをルソー風にウマヘタ化した感じ? あと花は何故かルドン的で)、じっくり見させてしまう何かがあるような。画面の上半分に(山とかの)斜面があるような構図が好きらしくて、そういう絵が多いのを改めて発見。そういうところに生えている木々の表現が上手くて、確かに斜面に見える。特に雪が積もり掛けた山の木々。

 展覧会はテーマ毎に部屋分け。橋とか、花とか、雪とか、灯台とか、発電所とかか、城とか、廃墟とか、屋根とか。最後の部屋は、城+花とか、各要素の総合という意味で「フュージョン」と題されていて、それを目にした時、思わず、ガンダムが忍者やカブトムシ、はたまた電気ストーブとかと融合(フュージョン)しているらしい某カードゲームのCMを連想してしまったのは内緒。

 というのはどうでもよくて、灯台とか廃墟とか発電所とかって、有る意味、今のオブジェ萌えのトレンドを先取りしている画家なのでは? 特に、水力発電所萌えって、今でも結構「有り」なのではないかと。ただ、岡鹿之助の好きな建物は煉瓦とか石造りの印象が強くて、コンクリートや鉄骨を使用した近代建築や電線への愛着を語る今の流行からは、若干ずれてしまうのだけど。

 ところで、今回の展覧会で初めて知ったのだけど、代表作の半分位はポーラ美術館の所蔵品だった。それなら、ポーラ美術館が展覧会を開けば良かったんじゃ…と少し思ったが、会社帰りにこうして作品がまとめて見られる方が有り難いので、他から(ベルギーの王立美術館からの里帰りもあった)70点近くも借りてきて開催してくれたブリヂストン美術館には感謝。

 あと、年表を見ていたら、65歳の頃、パウル・クレーの絵を見るためにベルンとバーゼルを旅行した、という記述があって、おおっ、と思った。

 

6/18

 日中からクシャミが止まらず。軽い風邪 のようなので、速攻で帰って、22時前には寝てしまうことにする。何だか、最近、とみに抵抗力が落ちている気がするけど、大丈夫かしらん。

 

6/17

 いつまで経っても始められない靴の話だが、今月こそは、再び靴を買おうと色々画策していて。

 今日は帰りに(あの新副都心線に乗って!)気になっていた、オーダー中心の靴屋にそこで使っている木型を履かせて貰いに行った。足が合えば、お買い得なレディメイドを買って帰ろうと思っていたのだが、それにはどうも合わないようで残念。

 測って貰ったところ、両足の長さはほぼ25cmでそれほど違わない(あれ?)のだが、左の方だけ3E相当の厚みがある(右は2E)らしい。違う店で測る度にどうして毎回、違うことを言われるのだろう(^^;; ただ、その指摘は割と納得出来るところもあって、左は幅で止まるので一つ大きめのサイズでもズレる感覚がないが、右は幅で止まらないので、大きめのサイズだと踵が浮いてしまうと考えると、なるほど。

 ここの靴は踵が小さくフィット感があるので有名らしいのだが、履いてみると確かによくフィットする。ただし、その分、脱ごうとすると、ぬ、脱げない(^^;; 今は仕事中、靴を脱ぎ履きすることは滅多にないので、それでも問題はないのだけど、家に帰る度に悪戦苦闘しそうなのが… フィットする靴とはそういうもの? スコッチグレインは踵がゆるいのが最大の欠点なんだけど、確かに脱ぎ履きはし易い。

 フィットする靴を両足微調整して作れるというのは魅力的なのだが、アノネイの革を選ぶと、オーダーで63千円とのこと。パターンオーダーとしては安めな方なのだが、今月は他にも買おうと思っている靴があって、どれを諦めるべきか、という話なので、しばらく考えることに。

 

6/16

 「没後80年 鮮烈なる生涯 佐伯祐三展」@横浜そごう美術館。

 佐伯祐三といえば、3年前の練馬美術館での展覧会を見た時に、絵としては評価に値しないと見切った画家なのだが、もう一度だけ確かめてみようかと思って。まぁ、途中下車するだけで見られるそごう美術館だったし。で、改めて見た結果は。…3年前と、意見は変わらず。

 ここにあるのは(本人の意図は別でも)絵画以前の悪戦苦闘を見せている一種のパフォーマンス。それを面白いと思う人もいるだろうけど、私には興味ないな。「絵そのもの」としては、総じてつまらないし。

 佐伯で唯一、面白いと思うのは、ヴラマンクから「このアカデミックめ!」とコテンパンに罵られてショックを受けたという例のあの事件。どこかで読んだのだが、佐伯はその日の日記だか友人への手紙だかで「ブラマンクかてゴッホに比べたら、全然大したこと無いやんか」(←大阪生まれなので関西弁)といった泣き言を記しているらしく、いかにも負け犬の遠吠えなのが、おかしかった。

 もっとも、ヴラマンクは勿論、ゴッホもそれほど大した画家だとは思えない私から見れば、そんな狭い世界の中の尺度で悩んでいたのか、といささか気の毒にもなるのだが…

 最後の辺りは「煉瓦焼」とか、ちょっと面白い感じの作品もあったのだが、少なくとも、もう二度と個展は見なくても良いかと。

 

6/15

 先日注文した、ドイツ・ハルモニア・ムンディーのCD BOXが昨日届く。

 普通サイズの段ボール1箱で届いたので、おおっと驚いたが、開封したら、中にこじんまりと普通のCDBOXが入っているだけだったので、また驚いた(^^;; これで聴く物に暫くは困らない(元から困っていないが)。もっとも、最初は同時に来たリヒャルト・シュトラウスの管弦楽集からかな。こちらだけでも9枚有るし。

 

6/14

 「冒険王・横尾忠則」@世田谷美術館。

 世田谷美術館は心理的に遠いので、滅多に行かないのだが、今年は横尾忠則の個展に何回か足を運んだので、これだけ行かないのも無いだろうと。

 最初はルソーを引用したコーナー。ルソーって意外と見ていない(or覚えていない)なと関係ないところで驚き。昨年見たチューリヒとバーゼルの作品はさすがに覚えていたけど。展覧会の中心は、デザイナー時代の原画及び印刷指定。その指定の緻密さに感嘆するが、それはその分野の人からすれば当たり前のこと? この辺、「普通」を知らないので、よく分からない。

 最後は今年既に幾つか見た「温泉」シリーズ。やっぱり、このゆるゆるな何でも有り感は楽しい。

 グッズ売り場では魔除け猫?ミニフィギュアのガチャガチャが人気。私もやろうかと思ったが、冷静になると、あとで扱いに困りそうなので、我慢する。

 ところで、冒険王といえば、秋田書店のかつての雑誌、ではなくて、とり・みき漫画の屈指のキャラクターである秋田冒険王先生の方を反射的に思い出してしまうのは私だけ? 

 

 「源氏物語と和菓子展」@虎屋ギャラリー。

 用賀から戻る時に、半蔵門線でそのまま行けるところということで。綺麗だけど、食べられない和菓子をいくら見てもな… まぁ、源氏物語の簡単な復習が出来たから良いか。

 

 往復の車中で、C.S.ルイス「カスピアン王子のつのぶえ」を読んでみた。

 大学生の時に、生協の15%フェアか何かで文庫7冊をセットで買ったものなのだが、実は「ライオンと魔女」「魔術師のおい」「さいごの戦い」以外の作品は結局、再読していない。というわけで、中学生の頃に1回読んだきりなので、いい加減忘れていて、正直言って、リーピチープくらいしか覚えていなかった。

 で、改めて読んでみると。うわっ、全然違う(^^;; (主人公たちは)殆ど戦ってないじゃん。中盤のあの酷い戦いもやはり映画独自の設定だったのね。そりゃね、ルイスがなくよな、あれじゃあ。あと、「カスピアン王子の角笛」も、皆で合議の末、慎重に結論を出した結果として(ナルニア内では結構、時間が経ってから)吹いていた。

 今のスレた目で読むと、この巻は現代の象徴というか、「末世」の比喩となっていて(アスランの存在を住人が既に信じていない!)、黙示録である「さいごの戦い」のいわば予行演習的な位置を占めているのが分かって、逆に辛くなってしまうところが有るのだけど、その辺は余り意識しない方が良いのかも。

 

6/13

 「カスピアン王子の角笛」@丸の内ピカデリー。

 半年振り(前回は確か「スィーニー・トッド」)に行くなら、もう少し他に選ぶべき「映画」が有りそうなものだけど、このシリーズに付き合うのは映画を見たいからではなくて、「さいごの戦い」を見るまでのお布施なので。

 前作以上に全編RPG展開(逃げているか、戦っている)。これが制作会社の考えている「ファンタジー」であるのなら、黒鼠が君臨する夢の王国とは、さぞ殺伐とした、人殺しに満ちた異世界に違いない。そういえば、最初と最後に、あれによく似たお城が出てくるのは、もしかして、その辺のことまで自覚しての皮肉??

 作品の方は単調。前回同様、現実世界Partでの脚色は上手いのに、ナルニアに行くとどうして、こうなってしまうのやら。まぁ、原作を意識せずに言えば、カルザイ大統領似の僭王役の人が、なかなか良い感じだった(のだけど、後半、性格が矮小化されていたのが残念)。あと、妙にロマンス風味に持っていこうとする今回の展開はちょっと無理があり過ぎる、と思ったですよ。

 一言で言えば、お薦め出来る内容ではないけど(だから、どこでも観た話を聞かないのか!)、多分、原作既読者が一番気にしていること、あのリーピチープについては原作以上に大活躍しまくりなので、リーピチープを見たい方だけは迷わず行っても後悔しないかも。というか、この際、「十二国記」もついでにディ○ニーで実写映画化して貰えよ、と思った。ほとほと。

 帰宅してからeiga.comでの好きなキャラクターを聞くアンケート投票の選択肢を見て噴いた。『始まって5分で最後の手段の角笛を吹きまくる「カスピアン王子」』。いや、本当に。

 

6/12

 誕生日。が今年も無事に過ごせただけで、とりあえずは何より、と思うべき時代なのかも。

 昨年は一年前と同じでは終わらない、ことを目指して、実際、少しは動いてみようとしたつもりではあるのだけど、振り返ってみると、やはり同じような場所にいる自分がここに。今年こそはもっと前に。

 

 それにしても。まさか、8年前に書いた通りの日が、こんなにも早く来てしまうとはね…

6/11

 朝、休みの予定を携帯のカレンダーで確認しようとして、この前予約した「トゥーランドット」のチケット引取期限が昨日までだったことに気付く… うわっ、すっかり忘れてたよ。昨日の件と良い、やはり運勢が…

 

 「KAZARI 日本美の情熱」@サントリー美術館。

 面白いといえば面白いんだけど、こういう展覧会って、思い付きで集めているだけだよな、とも思いながら、3階への階段を下りようとしたら、下には妙なオブジェが。近付いてみると、何ですか、これ? 陶器(皿・壺・置物)だけで構成された八岐大蛇の退治の場面(蛇+スサノオ)。スサノオの両手は蛙の置物だし、大蛇の顔にいたっては狸の背中ですよ。

 更に隣には、自転車の廃品?だけで組み立てられた巨大な黒海老。何かのメッセージが籠められた現代アートかと思った。

 何でも島根県の出雲市で今も行われている「平田一式飾」という物だそうで(前者は「陶器一式」、後者は「自転車部品一式」(!)と呼ぶらしい)、一言で言えばひたすらにキッチュな造形物なんだけど、とりあえず、これを見るだけでも行く価値は有るかと。

 ちなみに、現地では毎年、町毎に制作して(制作現場)、その出来を競い合っている様子(19年度の作品一覧)。その情熱は一体どこから…

 

 帰宅して、ローソンチケットに繋いでみると、先週、自分が一度予約した席が残っていた(^^;; ので、また、もう一度予約した(笑) 今度の引取期限までにはちゃんと引き取らないとな。

 

6/10

 あれほど悩んでいたのが嘘のように、「普通」の状態に戻ったPC。やっぱり、接触不良が原因だったのか。しかし、今度はプリンタの調子が悪い(^^; 数十分、色々と試したが、思うように印刷出来ず。

 多分、インクのタンクの問題だと思うんだけど、つい数日前に替えたばかり、なのに、何故? 仕事でも上手くいかないことがあったりして、今週も運勢とかバイオリズムとかいったものがまだ低調、なのかも。

 

6/9

 (先日ホワイトアスパラガスを注文したばかりの)北海道の業者からのDMで、知り合いの業者が発注量を間違えたからとかで、夕張メロンの特別セールのお知らせが。

 夕張メロンなど普段買わないので、見ても、安いのかさえよく分からなかったのだが、ぐぐってみると、確かに本当に安かった。夕張メロンには4段階のランクがあるらしいのだが、上からの2つ目の「秀」の大玉が2個で5980円というのは、ほぼ半額だった。一番上の特秀とかいうのは、料亭直行でほとんど市場には出回らないらしいので、普通に買える夕張メロンではほぼ最高級品が半額、ということになる。高いけど。

 到着予定日がちょうど自分の誕生日ということもあって、この際、思い切って買ってしまおうか、とかなり真剣に考えたが、でも2個も要らないしなぁ…と悩んでいる内に、売り切れていた(^^;; まぁ、そりゃそうか。やはり、私には高級メロンなんて縁が無いものなのか。

 

6/8

 朝、起きてみたら、体中痛かったものの、頭痛は取れていた。復活?

 

 朝食を取るや否や、PCを開けて、メモリが見えるまで各種ケースを外す。昨日、説明書をダウンロードするまで、ここまでケースを分解する方法を実は知らなかったという(^^;; メモリを一旦外して(不燃性の)エアダスターを掛けてみた後、填め直す(なかなか填らないので、ちょっと焦る)。見た目、きちんと填ったままだったようだけど、何もしないのに接触不良になったりすることって有るんですかね…

 ともあれ、その後は今のところ、順調に起動中。やはり、ここの接触不良が原因だったのか。それとも、一晩電源を抜いたのが良かったのか。まぁ、何でも復活してくれれば、良いですけど。昨日のような状態では、おちおち、更新も出来やしない。

 

 元に戻ったようなので、さっそく、ネット通販生活に戻る私。

 ここしばらく探していたのが、クラシックのCD。何故今さら、というと、2ヶ月前に携帯プレイヤーとカナル型のヘッドフォンを買い換えて(そういえば、そのこともまだ書いてなかった…)、ようやく耳に馴染んで来て、この組み合わせなら、クラシックでも(それなりに)行けるんじゃね?と思い付いたから。

 まぁ、普段はこの組み合わせで帰宅時には、日によって、ネットラジオを聴いたり、ネットラジオを聴いたり、ネットラジオを聴いたり…しているのだけど、音楽を聴きたいと思うだけの音なので、この際、週に一度くらいは、思い切ってクラシックでも聴いてみようかと(そして、その日は出来ることなら、グリーン車でゆったりと帰宅とか←願望)。

 そんなミーハーな思い付きなので、ぶっちゃけ、10枚組くらいの安易な「…全集」とかで良いと思ったのだが、そういうのをネットで見付けるのは却って難しくて。

 ともあれ、クラシックが割と充実しているHMVを見ていたら、ドイツ・ハルモニア・ムンディ設立50周年記念限定BOXの再発売の情報が。といっても、桜上水すずめ?とかつい思ってしまう(それはアニマ・ムンディ)ような者にとって、古楽50枚組!の内訳は半分以上、作曲者の名前すら知らない!有様なのだけど、逆に何も知らない曲を聴く、という意味ではこういうのは楽しそう(座っていたら寝てしまいそうだが)。

 値段が値段だけに、マルチバイ特価となる3枚(というか3種類)買わないと勿体ないので、次に探したのが、リヒャルト・シュトラウスの管弦楽作品全集。R.シュトラウスは「エレクトラ」「ばらの騎士」「サロメ」を観て以来、管弦楽曲も一度、聴いてみたい(中学の頃、「2001年宇宙の旅」にかぶれて「ツァラトゥストラかく語りき」を聴いて、何か思ったより退屈、と頭の悪い感想を持って以来、縁がない)と思っていたのだった。

 何だか、元々の目的だった、ライトなクラシック全集からどんどん遠ざかる一方だけど、…まぁ、良いか。

 で、最後は数合わせのために、アイリッシュ音楽とか色々とチェックした結果、昔良く聴いていたvangelisから、Jon & Vangelisの曲目について最近ベスト化したCDらしい、「Chronicles」を選択。

 元々のCDも大体持っているのだが、この二人の組み合わせはvangelisの世界の中でも最良の美しさだったので、ベスト版は一家に一枚合っても良い、かなと。というか、14曲で千円以下って安過ぎ…

 

6/7

 前から、取れたてのアスパラガスを一度食べたいと思っていた。

 ヨーロッパ(の北側)では、ホワイトアスパラガスが初夏の楽しみらしいのだが、私が行く時は夏〜秋なので、その時期に遭遇したことがない。日本での主な生産地は北海道だが、アスパラガスは鮮度が命で、特にホワイトアスパラガスについては、普通の流通過程では時間が掛かりすぎてしまう。ということで、自分の中では、いつか食べたい(幻の)食べ物の一つになっていたのだが、年末にカニを注文した釧路の業者が寄越すDMの中で、ホワイトアスパラガスの産地直送(空輸)というのを見掛けて、先月、思い切って注文してしまった。

 といっても、雨の日は取り入れが出来ないため、配達日は指定出来ない、とのことで、都合の悪い日だけを事前連絡して、いつになるかと心待ちにしていたら、昨夜に発送したとのメールが。午前中配達指定にしていたので、今日の昼前に、くだんのアスパラガスが到着(クロネコだから、また時間ギリギリまで届かないかと思った)。

 シンプル・イズ・ベスト。というわけで、塩ゆでにして、昼食。おおっ、さすがに美味しい。何を付けずとも「甘い」のに感動。ソースは同封の紙に書いてあった味噌マヨが意外と合っていた。日本人だしね。

 900gで送料(航空便)込4,500円なので、決して安くはないけど、年に一度季節感を楽しむと思えば、こういう贅沢も悪くないかなと思った。いや、本当に。

 

 アスパラガスを待つ間、久々に@ぴあでチケット予約。しようと思ったら、全然繋がらない。リニューアル前より改悪しているのでは? 結局、ローソンチケットで予約。初めからこちらにすれば良かった。取ったのは新国立オペラ劇場の「トゥーランドット」。昨年以来の知名度のせいか、休日の席は一瞬のうちに売り切れ。まぁ、金曜の夜でも何とかなる(と思う)。

 

 午後は先週の土曜と同様に、やけに眠くて仮眠していて夕方。調子が悪い。おまけに、PC までがひどく不調。この際、修理に出す必要性すら考えて、購入先(エプソンダイレクト)のサイトで修理依頼関係のページを見に行く途中で、何回も落ちる画面。いつ、駄目になっても良いように(^^;;、連絡先等を全部印刷した上で、トラブルサポート情報のページを色々と読んでいると、メモリ部分の接続が怪しい様子。

 ピーピーピーと異音を発する時はメモリの接触不良の可能性があるので、メモリを抜き差しする、という原始的対応法が載っていたので、とりあえずそれを試すことに。

 といいつつ、自分の方もひどく調子が悪いので、今日はこのまま寝てしまうことにする。土曜の夜に(BS11の)エヴァを見ないで寝てしまうのなんて初めてだ…

 

6/6

 マクロスFのO.S.T.1「娘フロ。」。

 24曲の内、半分がボーカル曲というのが凄い。こうしたアルバムを手掛けたら、やっぱり菅野よう子は最高。この中ではラストの「ダイアモンド クレバス」が一番の名曲だろうけど、CMよう子な彼女ならでは?の、(チープなサウンドがピコポコする)ニンジンのCMソングが実は割と好き(^^;;

 ちなみに、シェリルの曲は全て「ライブヴァージョンでの収録」という位置付け。しまった、CDSを買うべきだったのは「トライアングラー」(買った)じゃなくて、アレンジの違う「射手座」の方だったのか!

 

 漫画家による小学館提訴の件。原画を紛失した以上の事実の有無はひとまず置いておくとしても、ここまで事態を悪化させてしまっている時点で、今の週刊少年サンデー編集部のマネジメント能力の無さは深刻だと思う。その辺は、そつのない会社だと思っていただけに、本当に残念。

 サンデーの一つの流れを汲んでいたヤングサンデーの休刊が決まったことと言い(まぁ、こちらはサンデーの一残党というか、落ち武者のように「時代に取り残された集落」の印象だったから、時間の問題だとは前から思っていたのだが…)、3大少年漫画誌の中ではかつて間違いなくサンデー派だった者としては、暗い話が続くのに落胆。もっとも、最近のサンデーでは「ハヤテ」と「チルドレン」しか読んでない私だけど。

 ちなみに、一番好きだったのは、本誌よりも、80年代半ばの「増刊サンデー」。というのは、人には余り言わない方が良いことの一つ? 他にも、同様の雑誌として、「キャプテン」とか「コミコミ」とか…

 

6/4

 新谷かおる「クリスティ・ハイテンション」1,2巻。

 買おうと思った本がたまたま見付からないでいると、それが引っ掛かって新刊全部が買えなくなる。ということが有るのだけど、それがこれで、新刊の時期に買い逃したら、(私の生活圏だと)本当に、どこへ行っても1巻が見付からない。数ヶ月!が経って、この分では一生comicsが買えなくなる、と思い、ついにamazonにまとめて注文。

 新谷かおるといえば、「でっかい男のロマンがここに!」とかいったMF文庫のコピーが似合う作品より(といっても、「ぶっとび!!CPU」とかも入っているんだけど。あれって、でっかい男の、ロマン…?)、お気楽な「クレオパトラD.C.」、しかも「リトル・サクスィーダー」が一番好きだったりする者としては、期待通り、和む作品でした。凝っていると 言えば凝っているんだけど、良い意味でいい加減、というか。

 

6/1

 週末でよく晴れたのって、非常に久し振り、のような。しかし、どこかに出掛けるというよりは、日用品を色々と買い物、の一日。

 そういえば、買った物/買おうとしている物について書こうと思ったまま、1,2ヶ月が経ってしまっているのだけど、今月(6月)はその辺を中心に更新しようかと。とりあえず、まずは靴の話から、かな…