空の蒼さを 見つめていると
帰宅時の電車。「ザ・スニーカー」10月号の内、火浦功、押井守、大塚英志、乙一を読む。それにしても、この中で「スニーカー」らしい脳天気な連載って、実は火浦功だけ? というか、何故この雑誌に押井守の「立喰師列伝」が載っているのか未だによく分からない。ちなみに、今月号は、月見の銀二だった。
乙一は相変わらず、センチメンタルな短編を上手く作っているけど、もっと破天荒で馬鹿馬鹿しい、それこそ「スニーカー」らしい作品も読んでみたい気が。ところで、乙一の後ろに「せつない物語」特集などというページがあり、小説やコミックなどの「せつない」作品が挙げられていたのだが、その内の「せつないセリフ集」の中に、「魁!! クロマティ高校」の前田のセリフが入っているのは何か違うような… 「せつない」ってそういうことなの?
ううっ、眠い。風邪なのか、単に寝不足なのかは不明ですが、とにもかくにも疲れが出てきたというのは確かなようなので、とっとと寝ることにします。
TVニュースで、NASAが火星表面の次期探索機を研究中だとして、大きな白い風船のようなものが地面をゴロゴロ転がっていく映像を流していた。ええと、オレンジ警報?
今朝は大変でした。家のドアを開けたら、目の前、凄まじい雨で、視界白いし、何とかバスに乗って駅まで辿り着いたら、雨は既に止んでいるにも関わらず、電車は休止しているし。
そんなわけで、勤め先に着くまでで気力を使い果たしてしまった気がするので、夕方、さっさと帰宅することに。その途中、何故か突然、ブラームスの1番(の4楽章)を久々に聴きたくなる。…やはり、精神的に疲れているのかもしれない。週末にでもCDを買いに行こう。
神戸への出張から戻る。これで、出張週間もようやく終了。
神戸からは無理すれば昨日の内に戻れないことも無かったのだが、夜景を見たかったので一泊する。神戸には今まで何度も来ているのだが、実は上からの夜景を見たことが無かったのだ。さて、上といってもビューポイントは幾つもあるのだが、いわゆる日本三大夜景としての神戸の夜景を見るべく摩耶山に上る。勿論、ケーブルカー&ロープウェイで。
「まや」という平仮名表記のその路線名を見て、メールが来ないので事実上、放置されている自分のポストペットを思い出す。思えばかわいそうな猫である。ちなみに、ここの摩耶山というのは、仏教から来ていて、猫とは何の関係もないらしいが。
眺めは確かにgreat viewというか、雄大な夜景。しかし、視界が横に広がりすぎていて、ややとりとめがない気も。夏だというのに、風が強く肌寒いのに耐えられず、一時間弱で降りてきてしまう。下りのロープウェイで、「一千万ドルの夜景と呼ばれています」とのアナウンス。昔は確か、「百万ドルの夜景」とかって言ってなかったっけ? いつ値上がりしたんだ? あちこち埋め立てたからか? もっとも、昔は1ドル365円の固定相場だったから3億6千5百万円で、現在だと120円として12億円? 実質は4倍弱か、とロープウェイの中で、意味のない計算をする私。というか、そもそも何が12億円(あるいは一千万ドル)なのか、よく分からないんですが。一説によると当時の夜景全体の電気代らしいのだけど、信憑性は今一つのような。
下界では、せっかくなので神戸牛を食べて。たまには(というほどの回数はない)趣向を変えてみようとロースを頼むが、ステーキはやはりヘレの方が美味しいようです。
今日は、前に暫く住んでいた都市まで出て、人とお話など。全体に有意義な出張だったかと。前に住んでいた街を心の痛み無く訪れるようになるのはまだ先のようだけど。何せ、仕事上の忘れたい思い出は山のようにあるので…
出張もあと一つ。
ところで、出張で飛行機を利用する度、疑問に思うことなのだが、機内への案内に際して何故、「小さいお子様連れのお客様」が優先されるのだろうか? いや、体の不自由な方とかお年寄り、なら分かるのだけど。
publicな場所である空港内の待合室とかで歓声をあげて走り回っているガキ共お子様方を見るにつけ、公私の区別については、小さい頃からもっと厳しく教え込むべきだと思う。しかも、子供なんて自分で料金を払っているわけではないから、社会では半人前の存在として扱うのが筋というもので、機内への案内でも、むしろ最後に乗せて当然の存在なのではないか。いや、そこまですることもないけど、甘やかす必要も別にないだろう。他の人と同じように、普通に並んで、順番通り乗れば良いだけのことだ。
もしかしたら、あれは、単に機内で喚き出すと五月蝿いので、出来るだけ機嫌を損ねないようにしよう、という航空会社の生活の知恵から実施されている施策? 確かに飛行機の中で子供が泣き出したからと言って、外に放り出すわけにもなかなか行かないとは思うけど。
いつまでも放置してもおけないので、旅行記を書き出す。…半日掛けてまだ一日目だけ。えらくコストパフォーマンスが悪いような。
独特の街頭レポート等で、知る人は知る(当たり前だ)越前屋俵太の魅力が存分に味わえる作品集。とはいえ、ビギナーは1ではなくて、2から見ることをお薦め。海上からで有れば必ず1回は海に落ち、雪山であれば埋まってみせる生中継レポートの数々。世界各地の人の前で果物籠を持ったまま転んでみせ、周りの反応を淡々と撮り続ける「世界で転ぶ」ロングバージョン。福井の越前米を初めとした被り物の地方CM。世界との位置関係を示し直すという点で、非常に教育的な効果をもたらす彼のそこまでやるか的な芸風が満喫出来る。まさにベスト・オブ越前屋俵太。
一方、1は「OH!たけし」という番組のコーナーだったらしい「俵太の皆お友達」をまとめたDVD。これは、一言でいうとプラクティカルジョーク集とでもいったもの。街頭でグループに声を掛け、うち一人に目隠ししてジェスチャーを依頼しておいて、その一人を置き去りにしていつ気が付くか遠くから見ているとか。赤ん坊を抱えたカップルに「可愛いですね、抱かせて下さい」と声を掛けておいて、奥さんをだっこしてしまうとか。ホイチョイプロダクションの人とか好きそうだなとは思うが、この手のジョークはちょっと微妙な感じ。自分が黙々とバカをやって周りの驚きと笑いを誘うタイプのは素直に笑えるのだが。電車の吊り輪でいきなり体操演技を始めるとか。やっぱり、1の方は越前屋フリーク限定かも、って全国に何人いるんだ、そんな人。
ちなみに解説によると、こういう越前屋俵太の笑いは、実はハロルド・ロイドに影響を受けているのだそうだが、ロイド… 時計塔の話くらいしか観たことないので今一つピンと来ない。普通の人の中での笑い、ということらしいのだが。
ところで、このDVD、映像特典を観る方法が凝りすぎ、というかまどるっこし過ぎ。こういうのはもっと手軽にしてほしい。
鹿児島への出張から戻る。これで暫くは、飛行機に乗らなくても済む。
前回同様、本屋の上のホテルに泊まったのだが、近所のブックオフを覗いたりしていたら、本屋は既に閉まっていた。ファンタジーノベルシリーズ版の「メルサスの少年」を発見したので、つい買ってしまったのだが、ついでに買った同レーベルの「魔剣伝」とか「ラストマジック」辺りは今さら読む価値は…無いかも。というか、鹿児島まで出掛けてブックオフで本を買ってこなくてもいいだろう。他には、紫堂恭子「エンジェリック・ゲーム」3巻(未読だった)とか、とり・みき「たまねぎぱるこ」(内容を忘れていた)とか。
ホテルのベッドに寝っ転がって、「たまねぎぱるこ」を読む。最初期の作品ということで、畳み掛けるギャグが懐かしかったが、キャラの立ち方が中途半端なまま終わっているのは残念。やはり、秋田書店時代は、「るんるんカンパニー」と「クルクルくりん」に代表されるのか。個人的には、その間の「すけこまくん」(の4話まで)も捨て難いのだが、などと二十年前の漫画を熱く語ってどうする。
それにしても、鹿児島では、白熊のかき氷を食べ損ねてしまったことが、未練として残る(^^; 次回こそは、…て次は2月末(予定)だけど、食べる気になるのか、そんな時期に。
ようやく日常生活に戻りつつある、ということで(戻ってないけど)、文庫本を携帯することを復活。大体、夏は小説を読む気力を失うところに持ってきて、今年は旅行関連書籍を読んでいたりしたから、気が付けば新しい小説を一冊も読まずに一ヶ月が過ぎようとしているではないですか。
でも、急には重い物は読み辛いので、とりあえずは、「丘ミキ」の再読辺りから。って軽過ぎるわ。サングラスを掛けて、匂いを嗅ぐ香道の一種とかいう「妃卯羅香」(ひうらこう)。そういや、そんなギャグ??も有りましたっけ…
熊本への出張。天気の方は何とかなりました。というか、2日間の出張の間で、傘を差していたのはわずか5分弱。台風って、どこ?な状態。
今回は、余暇?には期待していなかったのだけど、結果的には、前回行った市内の温泉と合わせ、2箇所の温泉に入る。場所は分かっているので市電に乗って行くことにしたのだが、これがなかなか来ない。10分間隔の筈が15分待って来ないと、段々と不安が形而上学的疑問へ変化していく。来るはずのない市電を一人待っているのではないかと。結局、17分待った後に来たのだけど。薄暗い夜の大通りの真ん中にスポットライトを浴びるように立たされて、ただ待っている状態が続くと、舞台の上のゴドー待ちのように、今いる場所がどんどん不確かに。
温泉から戻ってホテルでTVを見ていると、「バッテン荒川、歌謡ショー」を含む歌謡イベントのCMが流れる。…やはり、ここは九州以外のどこでもないようだ、と思った。
昨日に続き、本棚の隅に「カフェ・ド・マキニカリス」も発見。更によく探せば、「BANBOO HOUSE」とかも出てきそうな気配。実はちゃんと集めていたのか、山田章博作品。
ところで、先週まで、長々更新を休んでいて何なのですが、今週以降も更新は停滞する見込み。
というのは、何故か(は、明白な気もするけど)、これからの仕事のスケジュールが非常にタイトになっていて、明日からの平日7日の内、6日も出張。なので、更新もほとんど出来ない見込み。さしあたって、月火は、熊本。台風迫る中、飛行機が飛ぶのか、非常に不安だけど。ちなみに、木金は鹿児島、次の月火は神戸、となっています。
何の気無しに見ていたNHKスペシャルが、かなり面白かった。「日本人 はるかな旅」という、ルーツ探し系の番組。特に、CGを使って、当時の生活を見てきたような嘘(ではないんだろうけど)を吐く辺りが。全5回ということで、残りも忘れずに観なくては、とメモ。
未だ、完全復調しないまま。夏休みの後のゆかりセンセーの心境というか。相変わらず、隣家の建て替えで(いない間に、その更に隣家の建て替えも始まっていた)甚だ喧しい夏の午後ながら、むやみに眠いので、騒音にうなされつつも昼寝している内に過ぎ去る一日。
合間に、昨日本屋で見掛けた新装版の山田章博「夢の博物誌a」をぱらぱらと(多分十年振りくらいに)読み返してみる。今のぼーっとした頭には、これくらいのゆっくりとした絵本がちょうど合っている。
興が乗ったので、ついでに(当時、珍しく買っていた)「人魚變生」も引っぱり出してきて読み返す。当時の作者にとって、絵描きと友人(あるいは第三者)とそのモデルを巡る物語が殊の外、気に入っていたのか様々なヴァリエーションを繰り返し描いていたのに、今頃になって初めて気付く。
さぁ、更新だ、とは思ったものの。実のところ、まだ何もしていないので書くことも無し(今日まで休みにしていました)。
そういえば、こちらの街に蝉の音が響いているのに、新鮮な驚きが。そういえば、向こうには蝉はいなかった。夏という世界の構成要素が、根本的に違う訳なのですね。
帰ってきました。
道中については、別途、感想を書いてみるつもりでいますが、今現在は、まだ殴り書きのメモしか存在していません。多分、ここよりもっと個人的な覚え書きになると思います。
とりあえず、簡単な日程だけ。8日、ブダペスト着。9日、ブダペスト観光。10日、ドナウ曲がりを経てウィーンまでバスで移動。11日、ウィーン観光。12日、チェスキークルムロフを経てプラハまでバスで移動。13日、プラハ観光。14日、出国。15日、帰国。
各地の(自分にとしての)ポイントは、ブダペストは温泉と夜景、ウィーンはブリューゲルとクリムト、プラハは街並みとムハ(ミュシャ)でした。
というわけで、明日から8日ほど、中欧方面への旅行に出掛けてきます。
何事も無ければ、15日には戻ってくる予定です。それでは、皆様も、良い夏を。
大場久美子のコメットさん。見たことが有るような、無いような… ところで、鎌倉の花火は毎年8月10日。今年の私は、見ることは出来ないけど。
日中は、何だか眠かったので、うつらうつらと昼寝をしている内に過ぎ去る休日。買い物、まだ終わっていないのに。
今日の旅行関連書籍。早稲田みか「図説 ブダペスト都市物語」(河出書房新社)。ところで、「ふくろうの本」ってシリーズ名、新潮の「とんぼの本」と余りにも似たネーミング。安易過ぎ、河出書房新社。本書は、必要なことは折り込んであったという印象。写真は豊富で良かったかと。
そういえば、今回、行くことを決めるまで知らなかったのだが、ブダペストって、ローマ人以来、そしてオスマントルコ帝国以来の、温泉都市なんですって? これは、天命というものかも(笑) というわけで、向こうでは是非、その内のどれかには入ってくるつもり(今年も、結局、去年の草津温泉行きと同じような…)。
さて、ここまでで、今回の旅行のための一夜漬け読書月間は終了。あとの二日はガイドブックを読む、というか荷造りしないと(^^; 後、他に読んだものとしては「ヨーロッパカルチャーガイド 中欧」(トラベルジャーナル)とか。
行く前の買い物だけで、疲れ果てている今日この頃。しかし、買ったものといえば、夏物のジャケット(これに、一番苦労した)、シャツ、ズボン、靴、スーツケース、サブバッグ、デジカメ…と、スーツケース以降を除けば、およそ日常の服装だったりするわけで、それを改めて買わないと支障を来す辺り、むしろ普段の格好に問題があるような気も。
ちなみに、デジカメについては非常に悩んだのだが、迷った時は両方とも、という某漫画の緑色なロボットの行動指針に倣うことに。
というわけで、急遽、買うことにしたので、その場で適当に選んでしまった。PENTAXのOptio330。良いんだか、悪いんだか、全く不明。とはいえ、今回のメインは、あくまでCONTAX T3の方。2台のカメラを持ち運ぶ様は美しくないけど、まぁ仕方ないか。
ところで、買ってから気付いたのだけど、これ、家のパソコン(win95)には繋げられないよ(^^; 撮ったデータは、とりあえず職場のノートにでも入れておくしかないのか。
読む度に思うことだけど、これぞ、キャロル世界の一つの到達点。これが、ウィーン美術史美術館のあの絵にインスパイアされて書かれたのは間違いない(文中にも出てくるし)。細野不二彦の「ギャラリー・フェイク」でも、もう片方の絵はありきたりみたいな言い方がされていて、昔、そのもう片方の絵に感動した私の立場は?という感じなのだが、さて今回、あの絵を観た後では、二枚の絵、そしてこの作品についてどう感じるのだろうか…
旅行関連書籍。残り時間も余り無いので、ウィーン/ハプスブルク物は止めて(まだ残っているけど)、他の2都について、に変更。今日は、プラハ。
石川達夫「黄金のプラハ 幻想と現実の錬金術」(平凡社選書)。ヨーロッパの十字路、夢幻的な「百塔の街」である、プラハという街の歴史を、その精神風土(地霊)をキーワードに、丁寧に語った本。宗教改革と反宗教改革、ドイツ文化とチェコ文化とユダヤ文化、神と人間、そして人造人間としてのゴーレムの伝説… プラハは、絶えず異なる文化が相反し、かつ混交してきた街であったことがよく分かる名著。行く前に、この本を読むことが出来て、良かったと思う。私が、現地でどこまでその歴史の深さと広がりを実感出来るのかは、分からないけど。
山本容子「プラハ旅日記」(文化出版局)。銅版画家として知られる著者が、旅に際し、現地で描いていたスケッチブック帳の紙面をそのまま再現したもの。内容は勿論、スケッチ(というより落書き)中心だが、マンホールに紙を押し当てて模様をフロッタージュしたり、あるいはビアホールで飲んだビールのコースターをそのまま挟んだりしているのが、面白い。
著者は、旅毎に一冊の小さなスケッチブックを選ぶことにしているとのことで、この「プラハ旅日記」では、鮮やかな赤、クリスマスの時の朱色の紙を使用。この色だけで、この本は成功している、と思う。シュヴァンクマイエルの家(画廊になっているらしい)を訪ねたり、カレル・チャペックの住んでいた家を訪ねて、庭を見たりと。著者にとってのプラハは、せいぜいここ百年の歴史だけのようだが、とにかく楽しんで旅をしたのが伝わってくる紙面となっていて、眺めているこちらも楽しくなる。
何だか、ウィーン以上に、プラハに行くのが楽しみになってきた。
先日の地元の花火大会では、やや未練が残ったので、横浜の花火を見ることにする。場所は、この前のsky spaの休憩室。平日の6時台に風呂に浸かっていたりして良いのか、という気もするが、ともあれ、手早く入浴してから、休憩室へ。窓の近くは割と混んでいたので、立て膝というか正座してみることになったのが大誤算だったのだが、花火自体は、打ち上げ船から、高く上がった大玉まで非常に良く見えて、堪能。ただ、ビルのガラス越しなので、花火の音が余り大きくなかったのが、残念ではあったけど。
ともあれ、これで一応、今年は花火を見ることが出来た、ような気はする。というか、見たことにしよう。
何だか、読んでいると、ただひたすら懐かしくて。マリス・ヨーク、フィリップ・ストレイホーン、ハリー・ラドクリフ、そしてウェーバー・グレグストン、に勿論、ヴェナスク(と豚のコニーと犬のビッグ・トップ)。読んだことの無い方には人名を羅列しても何のことやら、だと思うが、ジョナサン・キャロル作品での主要な登場人物目白押しというか、いわば十字路みたいな位置にある作品だ。この方角には「犬博物館」へ、向こうへは「空に浮かぶ子供」へという具合に、色々な方角への標識が掛かっている十字路。そう、この十字路に、新たな標識を早く付けて欲しいのだけど…
こちらは、ウィーン観光案内としても割と充実していて、満足。次は、「犬博物館」だな(というか、行くまでに読めるのか?)