空の蒼さを 見つめていると

 


2007年7月

7/29

 先日の旅行は、絵を見るためだけにロシアまで行ったかのようだけど(…というか、実際そうなんだけど)、自由行動以外では、ごく普通にツアーの日程通りに観光していたわけです。

 で、その日程といえば、こんな感じ

 サンクト・ペテルブルグではエルミタージュの他に、血の上の教会と聖イサク寺院に入り、郊外ではピョートル夏の宮殿とエカテリーナ宮殿、モスクワではトレチャコフ美術館の他に、赤の広場とクレムリンの武器庫に入り、郊外ではセルギエフ・パサートの教会に入るという、割と一般的なコース。トレチャコフ美術館なんか行かず、スズダリとか他の世界遺産都市に遠出する方が今どきの流行では有りますが。

 夜は、サンクト・ペテルブルグではエルミタージュ劇場で「ジゼル」を見たり(コース外で申込み)、モスクワではサーカスを見たり(コース内の観光)と。あと、セルギエフ・パサートでは白木のマトリョーシカに絵付け体験をして、自分のデザインセンスの無さと手先の不器用さに絶望した!りと。

 個人の旅行だと、大きな教会といった有名な観光地、特に王宮とかは行こうとも思わないので、今回のように基本に忠実?な観光旅行は、逆に新鮮だった。

 

 庭の噴水が有名な、ピョートル夏の宮殿。参加者の中にはここの噴水を一度見たいと思って来た、と話す人もいて、噴水のためにロシアまで?と(自分のことを差し置いて)いささか呆れたりもしたのだけど、実際に目の辺りにしてみると、なるほど一見の価値は有る、という気はした。夏だと見た目も涼しいし。

 フランス庭園の噴水を大々的に取り入れた宮殿だけど、庭園における噴水とはそもそも、中東の灌漑技術に端を発する筈で、フランス庭園も、イスラム文化の水のある庭園か、あるいはローマの古代庭園のいずれかを模倣していると思われる以上、地中海から、何世紀も掛けて、この北の地まで はるばる、噴水という文化が移動してきた、というのは結構、興味深い歴史だな、などと思いながら眺めていた。

 帰ってからその辺の歴史はもう一度、確認しようと思ったきり、なのだけど、wikipediaの庭園の項とかを見ると、ごく大筋としては思い描いた通りらしい。

 

 あと、2003年に復元公開当時は3時間待ちの列が出来たとかいう、エカテリーナ宮殿の琥珀の間。実際に眺めた時、予想していたのと何か違う、と思ったら、どうやら、私は琥珀ではなくて、壁一面に色々な色合いのコルクを細かく敷き詰めた部屋を想像していたのだった。つまりはコルクの間(笑) しかも、それが樹脂か何かで磨かれて輝いている なら、それは格好良いだろう、と勝手に思っていたのだが。

 そうか、琥珀か… 強いライトを当てればまた違うのだろうけど、昔通りの製法で再現された琥珀の間は、言ってみれば、かなり鈍重な色合いで、ワクワクするものでもなかった。大体、琥珀なんて、虫の死骸を閉じこめた樹液の固まり、みたいなものじゃないですか。あれを宝石扱いする人の気が知れない…

 

 

7/28

 「BEE」(ロンドンバージョン)@シアタートラム。

 日本語バージョンと思っていた以上に、差がなかった。特に尾藤イサオの「剣の舞」(好きか嫌いか…)が、ロンドンバージョンでもそのまま使われていたとは意外。というか、幕前のBGMとして流していたし>「伊集院光選曲 おバ歌謡」。開演を神妙に待っている観客が、「へドラをやっつけろ」とかタンポポの日本語版「ホテル・カリフォルニア」を聞かされている時の、あの微妙な雰囲気が、有る意味、一番面白かったです(^^;;

 あと、「井戸」役の女優さんはさすがに、上手かった。
 

 

 (DVDを購入しても、半年は見ないで放置する)私としては珍しく、届いた直後に見てみた、DVD版「ハヤテのごとく 」vol.1。

 (数少ない)DVD特典として、ピー音の設定・解除が選択出来るのだが、実際に「解除」して視聴してみると、今一つ物足りない… 「私は大人であると思われる方には「ピー音施錠」ボタンをお薦め致します」とわざわざ書いてあるのを納得した。

 と普段、日記に書かないような話題を敢えて書いてみたのは、ロシア繋がり?な発見がちょっと有ったから。

 白皇学院の校舎って、有る意味、スターリン様式(wikipedia)ではないですか!  …まぁ、実際のところ、建築スタイルがどうというより、世界を革命する力を巡ってあれこれする某作品を意識して、生徒会室をエレベーターで上がる塔の上に設定したら、こうなった、というだけのことだとは思うけど。

 

7/27

 花火大会 in 地元の海岸。

 水中花火をやらなくなってから、もはや、ここの花火大会にも用はない、という感じだったのだが、今年は50周年記念とかで、グランドフィナーレと仰々しく予告していたので、少し期待して、帰りにそのまま、海岸まで行ってみた。シートは駅前の100均で購入。こういうのだけは、世の中、便利になったと思う。

 今年は海岸のスピーカーで、ハワイアンだの、歌謡曲だのを流しながら、打ち上げ。歌謡曲をBGMに、花火が上がる様は、何というか、安手のTVドラマでのエンディング直前のシーンのようで、どうかと思った。

 ただ、グランドフィナーレはさすがに、言うだけのことはあって。音楽に合わせて(「青き美しきドナウ」とかの選曲センスは最悪と思ったけど、「ワルキュレーレ」の掛け声と共に、ヒューヒューと、長い尾の花火が船上から上がるのは、ちょっと良かった)、海上の4箇所からバチバチ撃ちまくる様は、もはや弾幕とか、海兵隊の演習とか、ガイナックスの本気の作画というか、そういう有様で。最後には、目の前の空間が真っ白になるほどの連続打ち上げ。繊細さとか情緒とかはどっかに行っていたけど、爽快感は結構、有った。

 

 というわけで、旅行も行ったし、花火も見たし、今年の夏も、もう終わりかな… <早っ。

 

7/26

 先日書いた、エルミタージュにある、ソ連がドイツから収奪したコレクションについては、作品を紹介するビデオが出ているらしい。

 というのは、行く前から知っていたのだが、改めて販売先を探してみると、色々な意味で怪し過ぎ。(怪しげな)値段はともかく、所詮、10年以上前のビデオ映像には余り期待出来ないし。それに、うかつに注文したのをきっかけに、死海の塩のDMとか来ても嫌だし… 手を出すのは止しておくか。

 

 「アンドレイ・ルブリョフ」(amazon)。

 残念ながら、その代表作「三位一体」は見られなかったわけだけど、セルギエフ・パサートの聖堂で、同時に描いたその他のルブリョフのイコンは見られた(というか、元々「三位一体」もこの聖堂のイコンだった)こともあり、ロシア旅行から戻ってきて、この機会にぜひもう一度見直してみたい と思った映画が、言うまでもなく、アンドレイ・タルコフスキーによるこの映画。

 とはいえ、アイ・ヴィ・シーが販売している他のタルコフスキー作品の例に漏れず、これもかなり足下を見た定価。今どき6千円って、高過ぎるわ。NHKのBS辺りで、放映してくれないかな…

 アイ・ヴィ・シーといえば、「プーシキン美術館BOX」(amazon)なんてものも有った。…こちらに至っては、論外だけど。

 

7/25

 トレチャコフ美術館はモスクワに移動した次の日に、ツアーのコースとして見学。

 1部屋につき、せいぜい1、2枚程度の説明だったのだけど、それでも館内を一通り回るのに、1時間半掛かった。この時はまだ、次の日もう一度来るつもりでいたので、ガイドの説明する絵を中心に素直に移動した。ところどころ、ガイドが紹介しようとする有名な絵が展示されて おらず。理由の大半は「今、日本です」。クラムスコイの「見知らぬ女」が今日本に来ているとは、聞いたことがないんだけど…

 しかし、一番ショックだったのは、イコンの展示フロアーを移動中のこと。いよいよ、あの絵が、と期待に胸を膨らせながら歩いていたら、先導していたガイドが突然、振り帰って、一言。「すみません、アンドレイ・ルブリョフの「聖三位一体」は今有りません。フランスに行っています。」

 ええっ? 何ですとー!

 それでは一体何のために、我々はここまで来たというのか。というか、他の作品ならいざ知らず、あの絵が貸し出される、なんていうことが有り得るとは考えてもいなかったよ…

 

 強い失意を抱えた私としては(他のツアー客はルブリョフの名前自体、元々知らないので、失意も無かった)、せめて、トレチャコフ美術館が保管している、もう一枚の有名なイコン、「ウラジミールの聖母」だけでも見ようかと決意。翌日の午後の自由行動時に、赤の広場で解散後、トレチャコフ美術館→プーシキン美術館、という予定を立てていたのだが、実際に解放されたのは(予定より遅く)既に15時前。

 「ウラジミールの聖母」を見るには、トレチャコフ美術館内の教会が開いている16時までに美術館へ行かないといけないのだが、昨日の広さを考えると、トレチャコフ美術館をちゃんと見るには最低3時間は必要。のんびり見ていると最悪、閉館が19時(入場は18時まで)のプーシキン美術館を見過ごす可能性すら有る。プーシキン美術館(のマティス)が見られなかったら、本末転倒というものだし…

 ということで、(悩みに悩んだ末)、「ウラジミールの聖母」は諦め、最初からプーシキン美術館を目指すことに。トレチャコフ美術館の閉館は19時半なので、トータルで30分時間が増えることも、考慮の上 である。

 

 10分後、メトロの最寄り駅クロポトキンスカヤで下車。回り込め、といった矢印が(多分)書かれた立て看板と、人の流れに倣い、新館らしい建物の右横の通用口みたいなドアを開ける。関係者以外立ち入り禁止みたいな入り口だったが、実際の所、正しい入り口で、通路の奥にはチケット売り場が有った。

 売り場の背後に回ると、吹き抜きの空間。縦に長い階段が4階まで続いていて、その途中、各階ごとに左右に部屋への出入り口がある(各階はぐるっと一周する)建物だった。一部屋一部屋は割とコンパクトで落ち着いた雰囲気。

 2階はまだ地味だったが、3階、4階は印象派、後期印象派等の傑作が、基本的に1作家1部屋単位で次々に登場する様は壮観。(こういう言い方は余り好きではないのだけど)「北のオルセー」と呼んでも全く遜色のない質量(オルセー美術館の2階と比較して)だと思う。

 画家や作品の名前はそれぞれロシア語と英語で両名表記されていて、分かり易い。各部屋のテーマは、画家名や主義名(ナビ派とかシンボリズムとか)がロシア語で書かれているだけだが、それは絵から逆算してすぐに分かる範囲の内容(その下の説明文はさすがに読めない が)。

 「プーシキン美術館展」に展示されていた絵も勿論有ったが、こちらで見る方が(落ち着いて見られたせいか)印象が良かった。モネの「白い睡蓮」とか。そういえば、あの展覧会って、今にして思えば、美術館が改装中だったから、割と借りて来れたのか。となると、この新館は本当に出来立てらしい。道理で綺麗だと思った(ガイドブックの紹介と全然違うし)。

 モネとセザンヌ、ゴーギャン(とついでにゴッホ)を堪能し、ついに4階のマティスの部屋(2部屋)へ。

 多くてもせいぜい数人、通常は自分と監視員のおばさんの2人しかいない部屋の中央のソファーに座り、左右と正面の壁に掛かった10枚近くのマティスとじっくりと向かい合う至福。こんな贅沢な時間はもう二度と来ない。と思ったので、少なくとも15分位はそのまま眺めていた。勿論、その中にはあの「金魚」もあって。あれがone of themに過ぎないと言う凄さ。とにかく、色が楽しい。

 隣の部屋にはアンリ・ルソーの絵も。来日した乗り物図鑑みたいな絵だけではなく、見たかった、密林の中で白い馬を豹が襲っている絵も(実際は、白い馬が豹を襲っているようにしか見えないのがおかしい)。

 こんなに充実した展示を慌てて見て回るのは勿体ないので、急がずに最後まで見たところ、2時間半が掛かった。17時半… トレチャコフ美術館に急いで行けば、あと1時間半強は見られる計算だが、余りにも印象(特にマティス部屋の)が素晴らしかったので、ロシア絵画の緻密な描写を見て、その印象を薄めてしまうのも勿体なくて。そんなわけで、当初の予定とは違い、そのままメトロで、ホテルに戻ったのだった。

 

 ちなみに、2時間半もゆっくりいたから、同行のツアー客の誰か来るかと思っていたら、誰にも出逢わず(ついでにいえば、日本人には誰も遭わず)。どうやら、来た人も数人はいたらしいのだが、本館だけ入って(新館は存在自体が分からず)帰ってしまったらしい。何だか徒然草の「山までは見ず」みたいな話ではある。

 

7/23

 ロシアの美術館といえば、サンクト・ペテルブルグのエルミタージュとロシア美術館、モスクワのプーシキン美術館とトレチャコフ美術館。

 その内、ロシア美術館だけは入ることすら出来ず(目の前の!土産物屋に40分寄っただけに口惜しい)、トレチャコフ美術館もツアーコースの中でざっと(1時間半ほど)見ただけだったので、ロシア絵画については余り見ることが出来なかったのだけど、エルミタージュは2時間(ガイド)+5時間(自由行動)、プーシキン美術館は2時間半(自由行動)を掛けて見たので、絵を見に行くという目的は、それなりに達成出来た。

 

 エルミタージュは(宮殿としての内装の豪勢さは置いておくと)、偉大なる田舎コレクション、というのが実際の感想。

 ここでしか見られない凄い作品が幾つもあるのは確かだけど、その膨大な点数の大半は割と野暮ったい作品。フランドルの絵画の質はやはりオランダの美術館に劣るし、スペインの絵画、イタリアの絵画も同様。フランス絵画も量ばかり目立ち、日本で時々開催される「エルミタージュ美術館展」の中身が、どうでも良い近代フランス絵画ばかりなのは、実は本家の傾向を正確に反映していたのだと初めて知った。多分、普段展示していない作品に至っては更に駄目なのではないか(と容易に想像される)。

 それでも、ジョルジョーネの「ユーディット」、レオナルドの「ベノワの聖母」といった作品を目にすれば、ここが偉大なコレクションであるのは間違いなくて。

 特にレンブラントは、「ダナエ」「フローラ」「聖家族」「十字架降架」「イサクの犠牲」「放蕩息子の帰還」といった超有名作を説明するだけで、どの国のガイドも精一杯。他の作品については殆どの人が目もやらずに去っていくという凄い状況だった。素通りされるほどレンブラントが溢れている(贅沢な)美術館なんて他にはとても考えられない。

 「ダナエ」は(ほぼこれ1点で展覧会が開かれた)1978年の来日展以来、ほぼ30年振りに!目にしたことになるのだが、当時はさすがに幼かったので、その後の硫酸事件のダメージが修復後、どれだけ残ったのかはよく分からなかった。前に見た時はもっと肌が綺麗だったような気もするのだけど… 「放蕩息子の帰還」は、渋谷のハチ公改札前のような周囲の大混雑にも関わらず、周りの全てが気にならなくなる ような傑作。「ユダヤの花嫁」と「放蕩息子の帰還」こそが、レンブラントの辿り着いた、暖かい大きな手の表現の2大頂点だと思う。この絵を見るためだけでも、サンクト・ペテルブルグに来て良かった、と思った。

 あと、予想以上に良かったのが、第二次大戦直後にドイツからソ連が収奪した、問題のコレクション。ルノワールがやけに多かったけど、アンリ・ファンタン・ラトゥールの静物画に良いものが有ったりして見逃せない内容だった。そして、スーラの作品が1点有ったのは驚いた。それほど大きくは無いものの、海岸の砂浜を描いたスーラらしい作品 。こういう秀作が今までの経緯から画集で紹介されることさえない、というのは非常に残念。世の中に残っただけでも良かった、と前向きに考えるべきなのかもしれないが…

 あとは、マティス。3部屋もマティス部屋が有るなんて。「ダンス」「音楽」は勿論素晴らしいけど、特に気に入ったのは「赤い部屋」と「画家の家族」の2枚。この部屋に来るためだけでも…以下略。

 結局、閉鎖していたドイツ絵画以外ほぼ全部見た(と思う)絵画について言えば、見足りないということも無く、一日で充分だったような。疲れたけど。総体としていえば、見ることが出来て良かったかなと。

 

7/22

 戻りました。

 5年振りのパッケージツアー参加だったわけですが、一言で感想を言えば、ツアーって楽。と改めて思いました。確かに便利なシステムだなと。勿論、良し悪しも有るわけですが。極論すれば、どこの国に行っても同じ なのがツアーという気もするし。

 23人の参加者中、以前のツアーで遭遇したような、凄く迷惑な人がいなかったのは幸い。ちなみに、ロシアともなると、主な旅行先は一通り?回ったような人が殆どでした。海外旅行の累計の回数はもはやよく分からない、みたいな。絵(だけ)を見に来た、という人は 、意外にも私の他にはおらず。

 

 それにしても、行く前は、旅行先がロシアだというと(ツアーであっても)大丈夫?と人に効かれることも多かったけど、向こうでBBCとかskyTVとかを見ていた限りでは、(余所から見れば)日本ほど危険な国もそう無いなと。震度6強の地震が起きて、原発の施設が火災になって 、放射能が漏れたというようなニュースが、原発の火災の光景や避難民の映像(NHKの映像?)と共に繰り返し放送されていたら、そんな国には絶対行きたくない、と普通の人なら思う筈。

 

 今回はツアーだけ有って元々、疲れも大したことがない(気がする)のだけど、実は更に、明日までが夏休みという幸せ。なので、明日はのんびりと起きる予定。

 

7/14

 いつもよりはかなり早く、準備完了。

 タイタンゼノンの大きさは国内のMサイズより、やはり少し大きかったようなのだけど、それでも荷造りというのは、(ケースの大きさに関わらず)目の前のケースの容積をほぼ使い切ってしまうのが不思議。ケースが全部で12.5s、手荷物が4.5s(色々入れているので)。手荷物も20s制限に含める(バナナもおやつに入ります!)悪名高いアエロフロートの計測でも、一応大丈夫な筈。しかし、荷物が増えると帰りは結構微妙な予感。捨てられるものは、どんどん捨てることにしよう。

 台風も依然として心配なのだけど、このままの速度なら、何とか逃げ切れそうな気が(希望的観測含む)。少なくとも成田に着くまでは無事に動いて欲しい>(雨に弱い)JR東日本。

 

 ともあれ、明日から一週間ほど出掛けてきます。

 

7/13

 一喜一憂。

 台風の進路予報が更新される度に、15日の到達予測地域が気になって。(九州の人には申し訳ないけど)速度が遅くなったままでいて、関東地方への到達が更に遅くずれ込むことを祈るばかり。

 

 低気圧のためか、朝から、左耳だけ(飛行機に乗った後のように)つまったような感じ。問題はないだろうとは思ったけど、実は中耳炎になり掛けていたりしていると、飛行機にも乗るし、一週間放置するのも恐い。先日、カナル方のイヤーパッドが左耳の中に入り込んで暫く取れなくて悪戦苦闘したこともあったし、その際に傷を付けたという可能性もなくはないかも。

 というわけで、帰りに耳鼻科に。そのため定時過ぎに飛び出したもの、昼休みに携帯で探した駅前の(最寄りの)耳鼻科(診療時間17時半迄)の受付に着いたのは17時27分。…私も結構、ギリギリ人生?

 中を見て、鼓膜と聴覚の検査をした結論は特に問題なし、とのこと。でも、一応、薬を貰って帰る。旅行前というと、いつも何かの薬を飲んでいるような…

 

7/12

 タイタンゼノンは昨日、無事届きました。

 とはいうもの、クロネコの18時〜20時の時間指定に対して玄関のベルが鳴ったのは、19時58分。もしかして、わざと限界に挑戦しているとか? 間に合わなかった時って何か有るんだろうか。

 誤算だったのは購入したケースの67cmというのが、取っ手を含む外側のサイズだったこと。国内で売られているMサイズ(62cm)と実は同じ物? まぁ、今回は(夏服だし)このサイズで大丈夫だろうけど(詰めて見ないと分からないけど)、秋冬の旅行に使うには小さいような… X2(69cm)にすれば良かったと後悔したが、渋谷のhandsに寄ってX2を見た限り、全体の印象は余り変わらなかったので良いのか。

 

 それにしても。10月上旬の出発で台風直撃の被害を受けた昨年ならいざ知らず、7月中旬の出発だというのに、大型台風直撃の恐怖に怯える羽目になろうとは。

 今のままだと、まさに出発日の15日に関東地方を横断するようなんですが… しかも、中心気圧930hpaって一体… 果たして飛行機は遅れずに飛ぶのか。そして、それ以前に成田までのJRが雨で遅れたり、止まったりしないのか。進路が変わってくれないかな…

 

7/10

 先月の始めに仰々しく宣言しておきながら、3冊載せただけでその後、音沙汰が無かった「ロシア月間」。感想を書く気力はなかったものの、実は新書を中心に読んではいました。

 というわけで、(先月の3冊も含め)本のタイトルだけでも載せておこうかと。ちなみに全部、市立図書館からの借り物(^^;;

(ロシア文学)
・加賀乙彦 「小説家が読むドストエフスキー」 集英社新書
・中村健之介 「永遠のドストエフスキー−病いという才能−」 中公新書
・江川卓 「謎とき『罪と罰』」 新潮選書
・亀山郁夫 「悪霊 神になりたかった男」 みすず書房(理想の教室)
・亀山郁夫 「ドストエフスキー 父殺しの文学」上・下 NHKブックス
・浦雅春 「チェーホフ」 岩波新書
・ドストエフスキー(江川卓訳) 「罪と罰」上・中・下 岩波文庫

(ロシア史、ロシア近現代社会)
・和田秀樹編 「ロシア史」 山川出版社
・マーチン・ギルバート 「ロシア歴史地図−紀元前800年〜1993年−」 東洋書林
・小町文雄 「サンクト・ペテルブルグ よみがえった幻想都市」 中公新書
・袴田茂樹 「現代ロシアを読み解く−社会主義から「中世社会」へ」 ちくま新書
・廣岡正久 「ロシアを読み解く」 講談社現代新書
・植田樹 「最後のロシア皇帝」 ちくま新書

(ロシア文化)
・栗原成郎 「ロシア異界幻想」 岩波新書
・川崎浹 「ロシアのユーモア−政治と生活を笑った三〇〇年−」 講談社選書メチエ
・亀山郁夫 「ロシア・アヴァンギャルド」 岩波新書

 この中で、江川卓「謎とき『罪と罰』は出た当時、「明晰な分析に驚いた」といった風に、割と評判になった記憶があるのだけど、この機会に初めて読んでみたら、思っていた以上に、よく言えばロマンティック、悪く言えば「とんでも」系の思い付きに満ちた本だったのには驚いた。今や図書館の閉架にひっそり眠っていたのもむべなるかな。

 今回はドストエフスキーを読むつもりが、関連書籍を読むだけで時間切れに。「カラマーゾフ」も読み返そうと思っていたのに… とはいうもの、今回改めてドストエフスキーについて書かれたものを読んでいて、今の自分には余り向いてない文章かもと思ったり。味付けがくどい食べ物よりあっさりしたものが美味しく感じるというか。

 ただし、亀山郁夫「悪霊 神になりたかった男」を読んで、「悪霊」だけはいずれ読まないと、と思った。「罪と罰」でも、今回の再読ではラスコーリニコフはどうでも良いというか、全く感情移入出来なかったのに対して、スヴィドリガイロフについては非常に興味深く(殆ど共感を持って)読めたので。


 

7/9

 「かるいのは正義!」

 昨日、スーツケース売り場を回って得た結論がそれ。具体的には(ドイツ製という)タイタンゼノン(TITAN XENON )シリーズの軽さに感動した。M(高さ62cm・61L)で約3kgって、前のケースの半分以下ですよ!

 しかし、Mだと微妙に小さい気もするし、かといってL(75cm)では大きすぎ。X2という亀の甲羅っぽい最新シリーズだと、Mでも67cmと良さげなのだが、定価3万円は想定外の出費としては痛い。結局、そのまま帰宅して、ネットで色々探した結果、ドイツからの並行輸入のネットショップで注文。

 価格の安さもさることながら、日本の代理店では取り扱っていない67cm・69Lのタイプ(それでも3.3kg)を売っていたのがポイント。正規代理店と違い、保証が付かないとか不安要因も有るけど、1万7千円台なので、数回使えれば、と判断。

 到着予定は水曜夜なので、それまでは期待と不安で半々。(きちんとした品が)ちゃんと届けば良いけど…

 

 実際にあるんだろうな、とは思っていたけど。「sola」に登場した、内側が青空の傘ってMoMAのグッズだったんですね。雨の時期に長崎に行くことが有ったら、持っていくと良いかも(^^;

 

7/7

 旅行会社からヴィザの付いたパスポートがようやく戻ってきた。今までヴィザが必要な国に行ったことが無かったから、これがそうなのかと興味津々に眺める。

 そんなわけで、そろそろ具体的に荷造りの準備を始めようかと思い立ち、(今回は久々にツアー旅行なので)5年振りにスーツケースを開いてみて、初めて気付く。…ケースの鍵が無い。

 半日探してみたのだが、ついに見つからず。5年も前のことはもう思い出せないし。この際、新しくケース(どうせならソフトケース?)を買い直すか、それともいつも持ち歩いているキャリーケースに詰め込むか。夏だから、それでも可能ではあると思うんだけど、せっかくのツアーの醍醐味(=荷物を運ばなくて良いので大きくても平気)が半減(^^;; ここに来てまさかケースで悩むとは思わなかった。まぁ、明日、ケース売り場に行って考えよ。

 

7/6

 帰りに東急ハンズに寄って、扇子を買う。

 いや、昨日扇子を買えなかったのが何か口惜しくて(^^;; というか、どうもロシアがひどく暑そうなんで(世界の天気とか見ていたら、モスクワ最高気温28℃の予想とか出てるし)、扇子くらい初期装備していった方が良いかなと。あと、軽い折り畳み傘を買おうかとか、色々悩み中。

 そういえば、ハンズの傘売り場って変な傘が色々有りますね。3本足の傘とか。自立する傘というのは確かに、 雨の日の通勤時に電車の中で立ったまま、本を読むためには便利だと思うのだけど(足を1本踏んでいれば絶対倒れない)、ただ、開いた時はどう見えるんだろう。何、あのカブトムシみたいな傘?と冷たい視線を浴びそうな気が…

 

7/5

 帰りに六本木に寄って「水と生きる」(前期)@サントリー美術館に寄る。

 …何となく昨日と一行目の文章が似ているのは、月半ばの旅行を控えて、色々と生き急いで?いるから。ここは館蔵品展の場合、どんなテーマを設定しても結局はガラスかよ。という突っ込みはさておき、涼しげなのは良かった。旧サントリー美術館時代のように、この会期中だけ、サントリーの天然水のサーバーが有る、というのも良かったし。

 帰りにショップで、展覧会関連の扇子が涼しげで良いなと思ったのだが、値段を見たら8千円だった。…扇子って普通、3,4千円ですよね。デザイン料が5千円? これがミッドタウン価格というものなのか…

 

7/4

 帰りに横浜で降りて、「ノリタケデザイン100年の歴史」@そごう美術館に寄る。

 オールドノリタケって要するにアールヌーヴォーでしょ?と思っていたら、アールデコ時代の作品もあって、そのモダンさが新鮮だった。あと、朝食時に大倉陶園のモーニングカップとミルクピッチャーでミルクティーをガブガブ飲まないと、目が覚めない私としては、あの白が生み出されるまでどれだけ大変だったのか、というのも興味深かった。

 図譜にはノリタケ100年の裏印の変遷が。コレクターな人にとっては、すごく貴重な資料なんだろうなと。

 

7/1

 先月の買い物。

 などというトピックを立てたことは今まで無かったけど。先月は後半、何も書かなかったので。とはいえ、何買ったんだっけ…

 そうそう、月の半ば、誕生日の2,3日前に、今更のようにDS Liteを購入したら、(自分の)誕生日記念?と人に訊かれた。いやいや。小中学生じゃないんだから。自分の誕生日という理由でゲーム機を買ったりはしませんよ?

 誕生日的な衝動買いとしては、ノイズキャンセリングヘッドフォンを買ってみたこと位かと。ATH-ANC7。部屋のPCが結構、五月蝿いので購入してみたのだが、そうは言っても今一つ使う機会に乏しくて。やや無駄遣いだったような… とりあえず、今度の旅行に(搭乗時用に)持って行くか検討中。でも、邪魔かな…

 結局、誕生日近辺で(自分に)買った中で、一番役に立ったのは、その日、たまたま寄った無印良品で買ったシンプルなマグカップ(税込749円)かも。それまでは湯飲みにお茶を入れて自分の部屋まで持っていっていたのだけど、湯飲みが熱くてやけどしそうなことが多かったので、日々のQOLがぐっと向上。…安上がりな人生だ。

 

 他は今月の旅行のための、地道な買い物。

 例えば、数年前に買った時計のバックルがすぐ外れるようになってしまっていたので、旅行前に直しておこうと、部品を注文して交換。特に高い時計では無かったのだけど、太陽電池でパーペクチュアルカレンダーだから、あと百年位は(動くだけなら)動くのかと思っていたら、まさかそんなところが数年で消耗するとは思いもよらず。

 交換後、腕にはめたところ、いつまで経っても外れて来ないのに、妙に感動。って当たり前なんですが。すぐに落ちるのにもはや馴れていたからなぁ。

 

 月の後半、悩んでいた「買い物」が靴。今履いてるウォーキングシューズが長時間の歩行に段々適さなくなってきたので、いい加減、買い直そう。と思ったまでは良かったのだけど、なかなか決めかねて。途中経過は色々有ったのだけど、最終的に選んだのは、MIZUNOのLD40。「アスファルト舗装の道を40km程度ウォーキングするために開発された」というこれ

 機上で脱いだ靴を着陸前に履き直す時に、いつも四苦八苦しているので、どうせならファスナー付きにしよう、というのが主な選択理由。ちなみに、ファスナー付きの靴は中高年の間で今、密かなヒット商品らしい。なんでも寺巡りがブームとなっている中、寺といえば靴を脱ぐ機会が多いから、なんだそう。なるほどね。って、私もこれで中高年の仲間入り? 何だか、かなりショックなんですが…

 まぁ、いささかオジサンめいたデザインはともかくとして、歩き易さという点ではさすがに信頼出来るので。実は今まで履いていたのもMIZUNOのODシリーズだった。

 もっとも、40km程度も歩く予定は今のところ、無いけど。